いっちゃん 6歳10ヵ月。

沖縄の南部医療センター こども医療センターへSDRの手術の話を聞きに行ってきました。

診察待ちをしている時に、踵がしっかり着いて歩行してるお友だちを見かけ
「結構 軽度の子も来るんだなぁ。」と思っていたら、
みんなSDRの手術を受けた子たちでした。

SDRの手術は、日本ではまだまだ少ないですが、海外では当たり前の様に選択肢としてあるものだそうです。
手術としては、背骨の中にある神経を触るので、
1度背骨の骨を外して、神経を切る手術になります。
時間は7時間ほど、全身麻酔を使う手術です。

SDRを受けた子の経過観察の動画を見せてもらいました。
手術前は結構尖足が強い子も痙性が落ちているのが一目で分かるくらいでした。
術後1年後より10年後の方が綺麗に歩いていていて驚きました。
踵がしっかり接地出来て歩いていました。
野球をやってる子もいました。

いっちゃんの身体の状態は、動けてる割に痙性が思ってる以上に強いと言われました。
手術は、適応だと。
足も一部、筋短縮があると言われました。

このまま成長しても車椅子にはならないが杖歩行になるそうです。

※先生に質問させてもらった事を下にまとめます。↓

①足の緊張は、痙性と体幹の弱さから代償で硬くなっている場合もあると思うが、
術後、痙性が落ちても体幹の弱さが目立つ場合、
痙性が落ちた以外の筋肉で代償して他の部分が硬くなる可能性、または多いパターンはあるか。
→下肢の痙性が落ちると、上肢の機能も上がる事が多く、体幹も自然と今よりしっかりする事が多い。
なので、他の部分が代償して硬くなるといった事は無い。(※しかし、術後の筋肉の使い方をリセットし、再学習させるリハビリはとても大切。)

②背骨を触ることによるリスク
→まだ手術をしていて、合併症やリスクを併発した人はいないが、これは確率の問題なのでなんとも言えない。 ただ、リスクは手術をする以上、どんな場合も発生する。
またリスクを考える以上に、手術で得るものは大きいと考える。

先生が何度も、「機会損失」の話をしていました。
この手術の適応は、8歳まで。
でも理想は、筋肉が硬くなる前の5歳前後みたいです。

SDRの手術を知らないが為に、進められなかったり、または反対されたり…そんな中で選択する機会を逃してしまうのがすごく残念と仰っていました。

私の在住県でも受けた子は2人しかいないようで、
リハビリの先生が見たことないのはそうだろう。と言っていました。

何処の病院でも、一度は手術の事をしって、本人や家族か選択出来るといいなと仰っていました。

今は脳性麻痺の痙性をとるにはこの手術しか出来ないそうで、その中でも、適応、不適用があるみたいです。


前回のブログにかいた、脳性麻痺児の運動機能の能力というか、、先生も話されていました。

学童期に入るとリハビリの時間が減り、身体に困り事が出てくる。
「リハビリフリー」歩くコトがリハビリになったら、それが脳性麻痺児の究極のゴールなんだ。と仰っていました。
いっちゃんも赤ちゃんの頃、森之宮で先生が仰っていたなぁ。
正しく筋肉が使えて動けれたら、それがリハビリになるって☆

運動麻痺は治らないけど、痙性は治療出来る。
それが、この手術の意味というか、目指すところなんだなぁと思いました。

想像するよりも、ずっとずっと本人は大変だし、
怖いと思いますが、受けたらまた可能性を広げてあげられるのかな。
楽にしてあげられるのかな。と色々な願いもあり、
手術を受けることにしました。