今年のダイヤ改正は北陸新幹線の開業で盛り上がりを見せてるがJR東海管内の在来線も変化を見せた。



東海道線は大きく変化した。



これまで8両編成で運用していた一部の列車が今回の改正で6両編成にまで減車してしまった。



8両編成で運用する東海道線の快速列車


これだけ多くの客を輸送している東海道線が大規模な改革に乗り出したのか。


それは・・・・・


313系の2両編成の初期型の離脱だった。


これまで4両編成と6両編成を連結していた313系の2両編成の初期型の一部が東海道線の名古屋地区から離脱し,静岡へ移籍してしまったのである。






静岡へ移籍した313系の初期型の2両編成。快速や普通列車にも幅広く運用をこなした。


これまで東海道線の名古屋地区で特別快速や新快速,快速,区間快速,そして普通列車にも運用をこなし,毎日最高時速120キロを爆走し続けた。
また名古屋地区だけでなく,大垣から米原までのシャトル運用と飯田線の一部区間や美濃赤坂線のシャトル運用にも就いたりしていた。


今回の改正で313系の2両の初期型は16編成中半分程の9編成が静岡へ行ってしまった。
今,静岡では211系の置き換えが進められている。
既に一部が廃車となっている一方,何と三重県の三岐鉄道へ移籍した編成もあるらしい。
その三岐鉄道はかなり古い車両ばかりでその車両を置き換える目的でJR東海から静岡の211系の3両を買い取る事になったらしい。
JR東海は昨年引退したキハ85系の一部を京都丹後鉄道に売却した事があり,211系の3両もキハ85系のように他社へ売却する事になった。
その313系の初期型の2両は新しく導入する315系を連結し,東海道線の静岡地区での6両編成での運用に担う目的で今回静岡へ移籍したと見られる。


そして311系は一気に激減し,ついに武豊線直通の区間快速から撤退し,東海道線名古屋地区ての運用も激減してしまった。
主に朝晩の運用となり,朝方の通勤時間帯は上りが新快速,下りは特別快速として毎日運用し,平日は夜の時間帯に朝方の通勤時間帯と同様に上りが新快速,下りが特別快速として運用するものの以前よりもだいぶ減ってしまったが,快速運用はまだまだ健在。
また夜間の遅い時間帯には区間限定だが上りの快速運用がある。
最高時速120キロを爆走する姿も一部の便に限られるがかなりレアとなりつつある。
かつての117系のように日中は名古屋地区での運用は見せなくなってしまった。


武豊線直通の区間快速で運用していた。
新快速で運用する姿はレアで改正後も健在。
特別快速での運用もレアでこちらも改正後も健在。
日中に名古屋駅に姿を見せる事はほとんどなくなってしまった。


東海道線の名古屋地区は日中はすべて313系となるなど311系は脇役に追いやられつつある。


その311系は改正後,日中の時間帯は大垣から米原までのシャトル運用が中心となった。
残りの編成もだいぶ少なくなり,引退も近付きつつある。


名古屋から金沢まで運用していた特急しらさぎ号北陸新幹線の敦賀までの開業ですべて敦賀止まりとなってしまった。
金沢まで開業する前は富山まで行き,一日1本は七尾線に乗り入れ和倉温泉まで行っていた。
名古屋から北陸まで一直線で行けれるなど北陸方面への主力として支えた。
そして金沢まで開業し,金沢止まりになった後も福井,金沢方面まで一直線で行けれるなど福井県や石川県へは乗り換えなしでスムーズに移動する事ができ,快適に移動するなど北陸方面への連絡列車としての役割を果たした。
そして敦賀までの開業により,列車は以前よりもだいぶ区間が短縮し,名古屋から1時間40分と短くなってしまった。
そして敦賀乗り換えにより福井,金沢,富山方面は北陸新幹線を使う事になるが利用者にとっては大きなデメリットとなってしまった。
これまで北陸方面への主力でもあった特急しらさぎ号北陸新幹線との連絡列車としての役割を果たすだけとなるが本数はこれまでと変わらない。
敦賀乗り換えによる大きなデメリットで福井,金沢方面は今後高速バスへシフトするなど利用者の激減は避けられない。


今回の改正では早朝の時間帯に大垣駅から運用する普通列車浜松行きと武豊行きの2系統の連結があるが,その2系統の列車が何と313系と315系の異色ある連結が毎日見られるようになった。
313系が浜松行き,315系が武豊行きと新旧の姿が大垣から大府まで連結運用するなど2つの違いが体感できる。こちらは大府駅で切り離され,313系は東海道線の豊橋方面へ向かい,315系は武豊線へと入ります。


315系と連結する313系。早朝の時間帯に異色ある編成との連結運用が見られる。


中央線も大規模な改革に乗り出した。


昨年315系に統一された中央線の名古屋地区はついに普通列車と快速列車特急しなの号と同様最高時速130キロを出せるようになった。
315系は最高時速130キロが出せる為,しなの号のみならず,中央線の名古屋地区はすべて最高時速130キロを爆走する姿が見られる事になる。
これまで211系に合わせ最高時速110キロに抑えていた315系がついに本領発揮する事になった。
これまで普通列車の車両が最高時速130キロを爆走していたのが313系のライナー車でセントラルライナー運用時は最高時速130キロを爆走していた。
その時以来の爆走ぶりが見られるようになった形で普通列車の車両が最高時速130キロを爆走する姿が復活した形だ。



中央線名古屋地区で本領発揮する315系。


そして今回の改正で中央線名古屋地区の運用にも改革に踏み切り新たな列車が設定された。


今回の改正で大きく変化を見せたのが・・・


区間快速運用が設定されたのである。


中央線名古屋地区にはこれまで設定がなかった区間快速が今回の改正で誕生した。


区間快速の基本停車駅は名古屋からは高蔵寺までの各駅と多治見からの各駅となり,これまで快速が停まらなかった新守山と神領にも停まるようになった。
普通列車しか停まらない新守山と神領に区間快速が停まる事は定光寺と古虎渓しか停まらない程度となった形だ。
定光寺駅と古虎渓駅はいずれも山間にある駅で前後にはトンネルがある。無人駅である上,利用者はほとんどいないのも分かる。
新守山駅は名古屋市内にあり,利用者はそこそこ目立つが神領駅は近年利用者も多くなり,近くには住宅が多く点在するようになった。
このような状況を踏まえ区間快速を設定し,新守山と神領にも停まるようになった形だ。


また昼間は8本あった便が6本に減らし,これまであった普通列車2本を削減した。
その結果区間快速と普通列車はそれぞれ3本ずつとなり,これまで普通列車しか停まらなかった新守山駅と神領駅の本数も1時間に6本確保された。
改正前は1時間に5本あったのが普通列車が3本に減ってしまった為,新守山駅と神領駅に停まる区間快速の設定により1本増やした形だ。


だが今回の改正で区間快速の一部が下りが神領駅,上りが新守山駅で特急しなの号に追い越されるダイヤとなった。
区間快速は下りが高蔵寺駅でしなの号に追い越され,上りが多治見駅でしなの号と接続するダイヤとなった。
その区間快速は中津川系統が2本,瑞浪系統が1本と改正前の昼間の快速と変わらない。
普通列車は改正前は多治見系統が2本,高蔵寺系統が3本と多かったが,改正後は多治見系統は2本と変わらないが,高蔵寺系統は1本と2本も削減された。
内訳では下りが名古屋駅に毎時12分発と32分発に出る多治見行きが9分発と37分発の多治見行きと16分発と31分発の高蔵寺行きと統合し,上りが高蔵寺駅に17分発と57分発の多治見発が19分発と58分発の多治見発と10分発と51分発の当駅発と統合し,いずれもほぼ中間に一本化された形だ。


区間快速は昼間のみの設定で快速は朝と夕方以降の運用とこれまでと変わらない。
快速が最高時速130キロを爆走すれば315系らしい姿が見られる。
しなの号並みの爆走ぶりが見られるようになった普通列車と区間快速と快速。
中央線名古屋地区は東海道線の京阪神地区と関西エリアの路線のようにだいぶ高速化が進んだダイヤ設定となった。


そして東海道線の静岡地区は211系が次々と引退する一方,313系の3両編成での運用が固定ではなくなったらしい。
これまでは普通車は普通車で運用し,ライナー車はライナー車で運用していたが,これまで固定運用だった設定は改正後はどの車両問わずに固定運用ではなくなった。


静岡地区で運用する313系のライナー車。


そして武豊線にも変化が見られた。


これまで通勤時間帯には311系と313系の2次型のワンマン車と東海道線で運用する初期型と2次型と3次型のいずれも4両編成が運用していたが,改正後は通勤時間帯は朝方の一部の列車を除き,すべて315系での運用となった。
これにより武豊線はすべて神領の車両での運用となり,大垣の車両は武豊線から撤退してしまった形だ。


武豊線でも運用を開始した315系。
武豊線直通の区間快速で運用していた313系の2次型と3次型の4両編成。


一方昼間のワンマン運用はこれまでと変わらない。



武豊線のワンマン運用をするワンマン車。


今回の改正は東海道線や中央線,武豊線で大規模な改革を行い,車両の変更や最高時速の統一など大きな変化が見られた。今年度は大規模な改革後の路線はどのように変わったのか気になるとこです。