3月の改正で中央線は新型の315系が運用を開始し,同時に8両編成に統一されたが,313系に大きな変化が起きた。


中央線の主力211系の運用に入れ混じっていたのが313系である。

その313系が今回の改正で一部の編成が神領の車両基地を離れ,大垣もしくは静岡へ移籍した。


まさに神領の313系の離任とも言える。


JR東海の車両の大規模な離任は315系に置き換えが控えている213系と神領(当時)の313系のワンマン車の初期型以来で,あの時は神領から大垣へ移籍し,前者は中央線の一部の便と関西線の朝の通勤時間帯と夕方以降に運用し,平日は東海道線の岐阜まで乗り入れ,昼下がりに中央線の南木曽駅まで乗り入れた。後者は中央線の木曽谷地区と関西線で運用し,ワンマン列車にも就いた。またJR東日本管内篠ノ井線の松本駅まで乗り入れ,朝と夕方の通勤時間帯と夜間の時間帯に神領の車両基地への送り込みを兼ね,中央線の名古屋地区にも運用に就き,平日は東海道線の岐阜まで乗り入れた。そして関西線では明るい時間帯にワンマン快速にも運用に就いた。


そして大垣移籍後はいずれも飯田線での運用となり,秘境エリアが目立つローカルムード満載の路線で活躍している。後者は大垣への送り込みを兼ね東海道線の快速と普通列車にも運用に就いてる。また美濃赤坂線にも運用に就くなどローカル線を支える。


そして大規模な離任はこれまでにも315系に置き換えが控える大垣(当時)の211系の3両も大垣から静岡に移籍している。こちらは東海道線の名古屋地区から静岡地区に活動の場を移し,313系の6両と入れ替わる形で引退した古い113系と115系を入れ替えたが,東海道線静岡地区ではオールロングシート車での運用が中心となり青春18きっぷユーザーからはロングシート地獄と言われる程だった。


そして非電化路線の車両の離任もあった。武豊線の電化により役目を終えたキハ75系の二次型でもある普通車両(元急行かすが号の編成も含む)とワンマン車とキハ25系の初期型も名古屋から高山線の美濃太田へ移籍している。ただキハ75系の二次型の普通車両のごく一部は名古屋に残ったが,美濃太田に移籍した車両は寒冷地仕様に改造され,普通車両の一部はワンマン改造された。同時にキハ25系の初期型はステップを取り付ける改造を行なった。

そして高山線と太多線で運用に就いたが,前者は高山線では下呂までしか乗り入れない。

また土曜,休日快速みえ号として運用する時もある為,美濃太田から応援運用に駆けつけ関西線と伊勢鉄道線,紀勢線,参宮線を縦断する。

寒冷地仕様に改造した普通車両とワンマン車両(普通車両から改造した車両も含む)が美濃太田に在籍しても最高時速120キロを爆走する姿も健在。

高山線と太多線の車両が三重県の伊勢志摩の観光列車と中勢地区への連絡列車としての機能を担う役割を果たすなど美濃太田へ移籍した後もみえ号の車両と名古屋に残った普通車両の助っ人として見参し,みえ号の運用を支えている。


またキハ11系は初期型と城北線の車両が引退したが,唯一残った数少ないトイレ付きの二次型は伊勢の車両基地が廃止された事により名古屋へ移籍したが,今でも三重県に留まり続けている。(因みにキハ25系の紀勢線と参宮線向けの車両の3次型は導入当初から名古屋に在籍し,廃止されるまで伊勢に配置され,名古屋在籍の登録は伊勢の廃止後を見据え,当初から名古屋に在籍する形となっていた。)

名松線での運用が中心の為,名古屋から松阪まで伊勢鉄道線経由で回送している。


その時以来の大規模な離任でもある。


今回の改正で移籍した313系は・・・・・



3両編成である。



飯田線運用車を含む普通車とかつてセントラルライナーで運用していたライナー車が大垣もしくは静岡へ移籍し,第二の歩みをスタートさせた。


飯田線運用車を含む普通車は・・・・・



大垣へ移籍。



セントラルライナーホームライナーで運用していたライナー車は・・・・・



静岡へ移籍。



このようになった。


普通車は初期型が3編成,LED表示の二次型が4編成,飯田線運用車が3編成保有しているが,今回10編成すべて大垣へ移籍となった。


初期型は導入した当初から主に中津川系統の快速を中心に2編成連結で運用していた。

また時間帯によっては普通列車にも運用に就き,南木曽駅や坂下駅にも乗り入れた。また211系とも連結していた。

また万博期間中は関西線にも運用に就いた。


そして113系と飯田線の115系を置き換える目的で二次型が導入されると中央線の名古屋地区は中津川系統の快速のみならず,神領,高蔵寺,多治見,瑞浪にも行き先を広げ,普通列車や快速列車にも運用に就いた。

また関西線にも運用に就くなど中央線が主力だった普通車はその後関西線にも進出するなど,岐阜県の東濃エリアと三重県の北勢エリアをカバーするなど沿線を支えた。


今回の改正で大垣に移籍し,東海道線の名古屋地区に活動の場を移した。


大垣に移籍後は東海道線の快速と普通列車を中心に運用に就き,主に快速のみならず,特別快速新快速,区間快速にも運用に就くなど中央線では出せなかった120キロの爆走が見られるようになった。関西線では快速運用時しか出せなかったが,今回の東海道線名古屋地区の進出で120キロを爆走する機会が増えた。また改正前には見られなかった3両×2編成が見られるようになったが,この編成は静岡に移籍する前の211系の3両が2編成連結していた時以来で,313系はデビュー以来東海道線名古屋地区では初めてだった。ただ3両×2編成の連結は固定されていない為,6両編成運用時はどの車両で運用するかは来てからのお楽しみである。


そして飯田線運用車は主に飯田線を中心にJR東日本管内中央東線(辰野支線区間を含む)や篠ノ井線にも運用に就き,快速みすず号にも運用に就く。ただ東海道線には神領に在籍していた頃は回送で運用し,名古屋でスイッチバックする形で中央線に入り,神領へ行き来した。ただ中央線と関西線で運用する車両が車検時は代走を務めた時もあったが,飯田線運用車の為か長野県の広告が入れ混じった編成が名古屋地区で運用すると飯田線運用車と名古屋地区の編成との異色ある編成が見られた時もあった。

大垣移籍後も引き続き東海道線区間は神領時代と同様回送となり,213系と同じパターンで行く。

ただ車検時は神領時代と同様,代走を務めるなど東海道線の普通列車や快速のみならず特別快速新快速,区間快速にも就き,もともと飯田線しか運用しない車両が120キロを爆走するシーンが見られる可能性がある。




中央線でも見られた3両普通車の快速運用。このシーンは過去の話となってしまったが,東海道線の名古屋地区では120キロで爆走するシーンが増える。


そしてもともとセントラルライナーとして運用していたライナー車。

導入した当初は4編成しかなく,しなの号の車両の付属編成(4+2,グリーン車は締切り。)で運用し,喫煙車も連結していた。
またムーンライトながら号伊那路号ふじかわ号の車両で運用した時もあったが,ムーンライトながら号の合間を縫って普段大垣で留置している編成を使って運用に就いた事があった。
その後,新たに2編成追加され今のパターンになった。

セントラルライナーは当初中津川系統のみならず,朝から午前の時間帯は上りのみ瑞浪発の便が存在した。
その後中津川系統に一本化され,千種駅から高蔵寺駅までノンストップで爆走し,しばらくしてから120キロ,130キロで爆走するシーンが見られ,313系では唯一最高時速130キロを爆走した。
またセントラルライナーのみならず,中央線名古屋地区の普通列車と快速には朝と夜を中心に運用し,早朝の神領発の始発の松本行きにも運用し,中津川までの連結だったが,中津川からは南木曽駅まで乗り入れた。また313系の普通車とワンマン車,211系,213系と異色ある編成と連結した。
またしばらくしてからホームライナーにも運用に就き,313系ホームライナーが見られた。

その後セントラルライナーが廃止となり,中央線の名古屋地区の普通列車と快速を中心に運用に就いた。
そしてホームライナーにも運用に就くなどライナー車としての役割を果たした。

また臨時列車にも運用に就き,団体列車でも活躍した。そして愛知県のキャンペーンのラッピングした車両で運用し,このラッピング車両は当時とてもレアな特別な車両でもあった。
団体列車を中心に運用したが,団体列車がない日は中央線の普通列車と快速,そしてホームライナーにも運用に就くなど特別なラッピング車は定期便でも運用した。

そして211系の初期型の4両編成引退直後は関西線や愛知環状鉄道線にも運用に就くなど,これらのシーンは貴重な運用にもなった。

そして静岡へ移籍する直前にも中央線のホームライナーにも運用に就くなど神領では最後までライナー車としての役割を貫き通した。

そして313系のライナー車はついに静岡へ移籍した。

静岡では主に東海道線の静岡地区を中心に身延線や御殿場線でも運用に就くようになった。

そしてライナー車は神領時代よりも大きく変わった。

それは・・・・・

車内にある373系と同じく天井にぶら下がる案内表示にある号車と座席表示がなくなり,その表示部分が被された。またキハ75系と同じ座席表示もなくなってしまったが車内とは違い被されていない。

静岡移籍後はホームライナーなどの運用は今後しない事からこのようになった。
また主に普通列車のみの運用となる為,神領時代の爆走ぶりはもう見られない。
セントラルライナーホームライナー専属だったライナー車は普通列車のみにグレードダウンとなってしまった事は確かだ。
また愛知県には豊橋駅に乗り入れる程度で改正後は早朝の時間帯に姿を見せる。

だがライナー車は静岡移籍後思わぬグッドニュースが舞い込むのです。

それは・・・・・

東海道線の静岡地区のロングシート地獄が解消された。


東海道線の静岡地区は2006年10月の改正後,113系と115系が引退し,313系のロングシート車が入り,大垣からの移籍で入った211系の3両が増え,青春18きっぷユーザーからはロングシート地獄と言われるようになった。豊橋から浜松までは313系の名古屋地区の2両と4両,6両,そして311系が乗り入れ,浜松から菊川,掛川そして静岡までは時間帯によっては313系の名古屋地区の4両と311系が乗り入れ,373系も時間帯によっては普通列車で豊橋から静岡まで運用をしていたが,静岡から東へ行けばロングシートだらけで青春18きっぷユーザーから見ればまさにサービス低下とも言える。
そして今回ライナー車が東海道線の静岡地区に入った事により,まさにサービスが改善され,ロングシート地獄の解消,落ち着いた車内でゆったり移動できるなど青春18きっぷユーザーからは歓迎の声が上がった。また静岡地区の沿線エリアからもライナー車の運用開始に歓迎の声が上がった一方,驚く声と気になる声も上がるなど特急仕様の豪華な車両は東海道線の静岡地区ではかなりレアで一際一番目立つ存在となった。また身延線や御殿場線にも姿を見せ,熱海駅と甲府駅,国府津駅にも乗り入れ,JR東日本も驚かせるほどの目立った存在でJR東日本の車両との2ショットが見られるなど見所満載のシーンが目立つようになった。

ライナー車が東海道線の静岡地区に入ったのは車椅子対応のトイレの確保である。
これまで東海道線の静岡地区は列車によってはトイレなしの運用が目立つなどサービス改善を求める声が上がった。
211系にはトイレがなく,長距離運用の際はトイレがある313系と連結するのが建前。
ライナー車はこれまで211系の3両×2編成と連結していた枠に入り,211系と連結運用するなど神領時代と同様,異色ある編成との連結も健在。
この連結により,これまでトイレなしの編成だった211系の3両×2編成の6両での運用が,トイレが連結する編成での運用となり,211系とライナー車の連結によりサービスが改善された。
しかしライナー車は373系のようにテーブルを備えた4人掛けのボックスシートと313系の東海道線の名古屋地区の6両と2両の一部のようにオールクロスシートでの運用でもともとセントラルライナーで運用していた為,ライナーでの運用を前提にしたシートを使っているが,混雑時は座席の確保が難しい事に加え,ロングシートと違い混雑が激しくなると多くの客が入り切れない,積み残しが発生するなどの懸念と課題もある。ライナー車は神領時代,セントラルライナーホームライナー以外にも間合いで快速と普通列車で運用した時にもこのような経験をたくさんしている。またセントラルライナー廃止後は快速と普通列車での運用も増え,車内は東海道線の名古屋地区並みの混雑ぶりを経験している。

東海道線の静岡地区では朝と夕方の通勤時間帯は混雑が目立つが,車内はどのような混雑ぶりがあるのか気になるとこです。

東海道線の静岡地区は新型の315系の導入が控えており,ライナー車はこのまま静岡で運用するのか,一時的に静岡に在籍し新型の315系導入の際大垣へ移籍し名古屋地区で運用をするのか気になるとこです。
そしてライナー車は名古屋地区ではもう見られないが見所満載の静岡地区でも活躍を期待したい。




セントラルライナーホームライナーでの運用と中央線での運用も過去の話となった。


そして今回の改正で神領に残ったのは・・・


4両と2両のワンマン車とワンマン対応車だ。


前者は導入当初は主に中津川系統の快速を中心に運用し,時間帯によっては神領,高蔵寺,多治見,土岐市,瑞浪まで行ったり,快速や普通列車にも運用に就き,愛知環状鉄道線にも乗り入れたり,過去には平日のみ東海道線の岐阜まで乗り入れたり,週末には臨時快速木曽スキーチャオ号で運用し,スキー客の輸送にも役割を果たした。
また211系や213系,ライナー車との連結もしたりした。

そして今回の改正では神領には残ったものの中央線からは撤退し,主に関西線での運用が中心となった。
関西線では朝の通勤時間帯と夕方以降が4両編成の本格的な運用となる。


関西線での運用が中心となった4両編成。


そして後者は主にワンマン車が中央線の木曽地区と関西線,そして武豊線で運用に就き,改正前までは中央線の名古屋地区や東海道線の名古屋から大垣まで運用に就いていた。特に中央線の名古屋地区は神領の車両基地への送り込みで運用し,中央線木曽地区と関西線ではワンマン運用も行なっている。
しかし改正後は中央線の名古屋地区での運用は回送のみとなってしまった。

そしてワンマン対応車は主に中央線の名古屋地区と関西線での運用が中心で211系や313系の普通車やワンマン車と連結するなど中央線では普通列車や快速にも運用に就き,最長では中津川まで行き,関西線でも普通列車や快速,区間快速にも運用に就いた。
改正後は中央線の8両編成統一に対応する為,211系の3両×2編成を連結する固定運用となり,新型の315系に統一されるまで中央線の名古屋地区を211系と共に支える事になるが,211系と中央線の名古屋地区の運用を共に就く日も残り少なくなったが,中央線の木曽地区と関西線と武豊線での運用がメインとなり,新型の315系が主役となるまでワンマン対応車の中央線の名古屋地区での運用はまだまだ続く。


中央線の木曽地区と関西線と武豊線での運用が中心となったワンマン車。
中央線の名古屋地区で211系の3両×2編成と連結するワンマン対応車。新型の315系に統一され,中央線名古屋地区で運用できる日も残り少ない。
東海道線の車両と共に名古屋から大府まで爆走する日もゆくゆくは近づくに違いない。


今回の改正で大きく変化した中央線の313系。
新型の315系統一後,神領や大垣,そして静岡へそれぞれの路線で新たな道を歩む事になる。

新天地でも新たな活躍を見たいとこです。