重い病から回復して医師から
「普通に過ごして貰っても大丈夫です」
と言われた時、あなたならどう過ごしますか?
一般的には無理をしなくてもよい環境なら、なるべく負荷をかけず無理をしないように過ごそうと考えるでしょう
この時、医師と患者の間には【普通】という言葉の前に「体力と免疫力が落ちている時に見合った」という言葉が付くと共通した認識があるので「病み上がりには無理をしないで普通に過ごそう」という発想になるのです
ですので医師は健康体の人がこなす普通を当てはめて「普通に過ごして」とは言っていないですし
また健康体の人でも疲労感が伴うようなことをする(させられる)とは全く想定していないのです
ですがこの「普通に過ごす」という言葉は曖昧なので、発言者と受け手が必ずしも同じイメージを持っているとは限らない場合があります
【自分の周囲の人が出来ていること=普通】
と受けとる人が極稀にいるのです
そういった人は病み上がりにも関わらず健康だった時と全く同じことをしよう(させよう)とするのです
ブラック企業に勤めている人が病み上がりに通常業務に復帰したらどうなると思いますか?
子供の場合、病み上がりに深夜近くまで塾で勉強をしたらどうなると思いますか?
当たり前の事ですが、また体を壊してしまいますよね
普通に過ごすという言葉は曖昧ですが、想像力を働かせれば無理は禁物ということにすぐに思いあたるはずです
団体競技や軍隊なら協調性という意味で「画一的な普通」を求められますが、そうではないならば個々に見合った環境が「普通」なのです
周囲に合わせる事が普通ではありません
万全の状態にない人へ過度な【普通】を周りが押し付けるならば、それはもう虐待になると私は思います