オタクとは:何かに熱中・没頭している人物をさして、その分野を接頭詞として「~オタク」と呼ぶ事、自称する事がある。 wikipediaより引用

ということで、毎日飽きもせず「ハラール」を連発しては、いい大人同士がキャッキャと「ハラール事情」話をしている協会の事務所の様子は「ハラールオタク集団」以外にないだろう。

ほんと、飽きもせず。。

連発しているうちに神の御慈悲でお導き頂き、イスラームへ改宗するものもいる。アルハムドリッラー

でも、世間にも最近多いのではないだろうか。不本意にもハラールの魅力に取り付かれたひとたちが。私が会う人たちの中には、そんな人たちがたくさんいる。ムスリムではない、ビジネスマンでもない。でも、ハラールについてやたらと追求している。そんな人たちが結構存在している。また、そんな人たちと話をするのは楽しいもので、いつの間にかその場が盛り上がっているという事も多々ある。オタク普及度が加速している気もする。がーん 

さて、昨日は日本食糧新聞社様主催のハラールフォーラムへ協会から理事らがインバウンドとハラール認証について2本立てでお話をさせていただく機会を頂いた。
最近は、展示会やこういった場でハラールについて取り上げたい、というような依頼が結構ある。このフォーラムに参加された食品関連の企業様の中でも、私がお話しした方々では、メーカーはもちろん、食品の卸をされている企業様で、最近ホテルや飲食店からハラール食品の対応について問い合わせを頻繁に受けるので、対応をせざる終えない状況であるが、どうしていいのか分からない、という声が多かった。

今週の頭には、静岡県立大学の方で講演を行った。「日本ハラール協会」についてお話をしてください、という依頼を頂いたとき。単純に、「もうハラールとは、とか認証とは」とかいう内容は通り越しているんだな、という印象を受けた。すでに、時と世間は、そのハラール認証をしているのが誰?というところに行き着いているのかな、と感じた。同時期に、「松井秀司」という人としてお話ください、とか「レモン史視」が日本人ムスリムとしてお話ください、というような、「誰」にスポットを当てた講演の依頼がきていたこともあって、ある程度ハラールとは、という内容が浸透してきている兆しだと理解した。

4年前に私らが協会を立ち上げる頃に参加した世界ハラールフォーラムで、私以外の日本人として参加されていた同大学の富沢教授と、いろんなハラールにまつわるお話をしながら道中ご一緒させていただいた。当時教授は論文を執筆されている途中で、社会人類学という観点とハラール産業という事についてお考えをまとめられていた所ではないだろうか。その頃以来、今回お会いするまで4年がたってしまったが、その間に協会が今の状態まで成長できたのは、故に世間の流れもあるが、協会スタッフとそれを取り巻く人々の努力と神のお力添えである。

そんなお久しぶりの再開をし、同大学に招き入れていただき、講演をさせていただく場を頂いた。こんな私が本当に「~博士」というような称号をもっていらっしゃる方々にお話させていただいていいのか汗。。。と思いながら。
「日本ハラール協会とは」活動理念や活動内容、メンバー紹介など
「ハラールとは」
「イスラームとは」「ムスリムとは」
「ハラール認証とは」「世界のハラール」
「今後の日本ハラール協会」「ハラール和食」

一応、お話しなければならないトピックには全部触れてみた。
日本ハラール協会がどうやってこの3年間で国際的に認められる認証機関になり得たのか、大きな理由は実は私自身が立ち会った、我々が呼ぶ「自称ハラール認証機関」の監査もどきが発端である。もちろん、ハラール事情が不自由すぎるから改善が必要だと思った事も要因ではある。でも、国際基準にそって、海外でも通用する認証機関を立ち上げようと決めた要因は、それである。その点に執着して追求したら、今の結果に繋がったという事である。なんせ、アルハムドリッラー 結果オーライ。

静岡につくと、静岡ムスリム協会の同胞姉妹が迎えにきてくださっていた。4人のお子さんを抱えて、毎日忙しい彼女も、この協会と自身の事業をジャグリングしているとおっしゃっていた。頼もしい母である。
以前からずっときてみたかった静岡ムサッラーにやっとくる事ができた。ここで、大学へ行く前にドホルとアスルの礼拝を済ませた。


市内にこういう誰でも礼拝できる場所が提供されているのは、そのコミュニティーにとって大きな役割を果たす。大阪にはまだないので、今後できればありがたい。
また、ここは静岡でもムスリムの事なら、ここに聞け、的な場所である事も県民の方々にご理解いただくと共に、ムスリムに関する事業であればまずここにご相談される事も一つの方法だと思う。地元のムスリムの協力というのは必要不可欠である事から、是非ご利用をされる事をお勧めする。

そして、到着した静岡県立大学。


前に大きな看板を設置していただいてて、気恥ずかしくなりながらも記念撮影。
日本の大学をまともに訪問したのが今回が初めてで、れんが造りの立派な建物に圧倒されながら、日本の大学はなんてきれいなんだと終始つぶやいていた。

昼食にはムスリムフレンドリー学食を頂き、これもまた初めての学食体験で、更にムスリムフレンドリーに取り組んでいる現場を生で見れたのも大変新鮮であった。


この大学にはムスリムの学生が10名ほど在学されているそうだが、やはり以前からハラール食の問題はあり、これができた事により学生たちは家に帰ったりしなくて良い分、便利になったのではないだろうか、と思う。

提供されている調味料などは、瓶のままおいてあり、表示が自分で確認できるようになっている。ソースはご自身の責任で使用せよ、との注意書きもある。自分でハラール性を確認してから、使ってね。ということである。


その他、食材も何を使っているなど記載されており、ムスリムフレンドリーというカテゴリーにおいて一番効果的である「情報開示」を徹底されている。
これにより、利用者が判断できるので、迷わなくて済む。
また、キッチンは以前は使用していなかったものをムスリム用に使用することにしたそうで、調理器具などは新調されたそうだ。箸やスプーンは使い捨て、食器にもムスリムフレンドリー専用である事が明記されている。
それで出来上がったのが、スパイスの利いたタンドリチキン定食。おいしく頂いた。


学内には「ハラールオタク」と呼んでもいいかもしれない(?)、先生がいらっしゃり、他にもハラールに関する理解を持った方もたくさんいらっしゃる。学長様も大変ご理解のある方で、彼らの積極的な働きかけにより、質の高いムスリムフレンドリーの学食が実現したのであろうと思う。
学食の場合、ほぼ特定のムスリムが利用する事や、毎日彼らの目に触れる事から、もし仮におかしな事や疑問点があれば、利用者である彼らが改善しようとすることだろう。なので、特に最初から厳格にハラール認証という形は必ずしも必要ではないし、現にこうして理解のある方々が進める事によって、とても良い状態を保つ事ができている。

ムスリムの目というのは本当に大切であり、逆に利用者であるムスリムが現場に不在である事は相当な不安が伴う。
これが仮に一般の飲食店であれば、利用客は不特定のムスリムであり、一度利用したらそれきりである。その一度きりにへんなところを見つけてもわざわざ訴える人も多くはないだろう。ということで、改善はされない。不安が残り続ける。しかし、従業員にムスリムが一人でも入れば、そのムスリムの責任において改善を店に訴えることは可能である。従ってそこを利用する際にも、その場にムスリムがいる事で同胞は安心して食事をすることができる。

今は留学生がものすごく増えている、探せばきっと見つかる。アルバイトでも契約社員でもいいが、あらゆるサービスの場において、ムスリムを置くということを今一度ご理解頂きたい。協会でもその点においてできる限りのご協力はさせていただいている。ただ、人材紹介というライセンスを所有していないので、たいそうな事ができない。←人材派遣会社様募集中!

今朝は吹雪いているので出勤はやめとこうか。crystal*雪雪だるま
でも、展示会とツアーの準備で大忙しなんだけど。。