親切な添付文書、不親切な添付文書 | 病棟薬剤師&DIやん

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医療従事者の方々向けに書いています。非医療従事者の方々はここに書いてある情報を鵜呑みにせず、必ずかかりつけ医・薬剤師等にご相談ください。

 

↑新記載要領についても書いてあります。

 

プラリアの添付文書には、

 

8. 重要な基本的注意
〈効能共通〉
8.1 (略)
8.2 本剤投与開始前に血清補正カルシウム値を確認すること。

低カルシウム血症のある患者は、本剤投与前に低カルシウム血症を治療すること。[2.2 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
**8.3 本剤投与により低カルシウム血症があらわれることがあるため、

血清補正カルシウム値が高値でない限り、

毎日カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与すること。(以下略)

 

と書かれていますが、

血清補正カルシウム値とは何なのかの説明がありません。

 

一方、ロカルトロール注の添付文書には、

 

用法及び用量に関連する使用上の注意
(中略)
低アルブミン血症(血清アルブミン量が4.0g/dL未満)の場合には、補正値を指標に用いることが望ましい。

補正カルシウム値算出方法
補正カルシウム値(mg/dL)=血清カルシウム値(mg/dL)−血清アルブミン値(g/dL)+4.0

 

と、補正カルシウム値について説明されています。

 

ロカルトロール注が発売された当時(2001年)は、

カルシウム値の補正は一般的ではなかった??