こんばんわ♪
HHHです♪
世界全国どこでも行ったフリ♪
ポケットの中の小旅行♪
旅のしおりシリーズ第四回はオーストリアは
ウィーン♪
音楽の都ですね♪
オーストリア料理、仔牛のカツレツに舌づつみを打ち♪
ウィーンフィルのハーモニーに身も心も酔いしれる夕べ♪
青く美しきドナウ川に沈む夕陽は
胸を打つ美しさでありましょう♪
ヽ(´∇`)ノ
持ち物です♪
・去っていった女房の写真
(いまだ色褪せることのない想い)
・ピアノ
・新しい一歩を踏み出す勇気
・舌打ち
以上です♪
宇宙での貴重な体験をしましたところ♪
なんとも言えぬメロディーが頭の中に響いてまいりまして♪
地上に戻ってきてから、オーストリアに行って
バーでピアノを弾き始めるんですね♪
まあピアノといっても安物のセミダブル♪
フットペダルは片方が折れていて、
どこか調子が外れてるような音なんですが♪
「ちっ… シケた音だぜ…」
もはや定番の舌打ちをしておきましょう♪
それ以後は毎晩のように、酔っぱらい相手に
ゴキゲンな音楽を楽しむ生活が続きます♪
酔っ払いハンスと肩を組んで歌い♪
マネージャーのヨハンには
毎晩のようにビールをおごってもらいます♪
苦学生であるエリーゼは
欠けた心を補ってくれる存在です♪
だけれども、こんな将来が見えない状態で
彼女の好意に応えるわけにはいかないのですね♪
ある雨の晩♪
店の軒先でコートの襟を立てながら
振り続ける雨を呪っておりますと♪
「ふふっ… 傘を忘れるなんて…
あなたらしいわね…」
そんな風にエリーゼが相合傘を申し出てくれます♪
まあ、ここは変に遠慮してもアレなので
一緒に帰るとしましょう♪
ただし、傘は常にエリーゼ側に傾けるのを
肝に銘じてください♪
しばらくしますと、エリーゼから
「まだ… 忘れられないの…? 奥さんのこと…」
「………」
「あの事故はあなたのせいじゃないじゃない!!」
などといきなり核心を突くようなセリフを頂戴しますので♪
「お前に何がわかる!」
と吐き捨てましょう♪
このセリフも非常に重要ですので
噛まないように日頃から練習していただきたく思います♪
そして、舌打ちとともに雨の中を走り去りましょう♪
あとに残されたのは
街灯に照らされて金色に光る石畳と
雨と哀しげな乙女、エリーゼだけです♪
まあ、そんな生活が続きまして
ある時、ウィーン音楽院から講師の仕事が
舞い込んできます♪
僥倖ですね♪
非常に光栄なことです♪
こんな場末のピアノ弾きには
驚くべき幸運です♪
バーの仲間たちも大喜び♪
ただ…
エリーゼだけが悲しげな瞳をしています♪
エリーゼは知っていました♪
もう彼は戻ってこないと…
ウィーン音楽院にて
お披露目の日がやってきます♪
数百人の保護者や講師たちの前で
演奏して欲しいとのことです♪
タキシードに身を包み♪
目の前には立派なグランドピアノ♪
椅子に座り、鍵盤を見やりますと
鏡のように磨かれてピカピカです♪
白い鍵盤に映る自分の顔を
2分ほど見つめましょう♪
胸の奥にさまざまな想いが蘇るはずです♪
当然、会場はざわつきます♪
頃合を見計らって、ガタリと立ち上がり
言ってやりましょう♪
言い放ってやりましょう♪
「このピアノは… 俺が弾くには上等すぎらぁ…」
そう言って会場を飛び出すと
蝶ネクタイとタキシードを
脱ぎ捨てながら走りましょう♪
その際に、去っていった女房、
ロキシーの写真も空中に舞います♪
一瞬、立ち止まりまして、
また前を向いて走り出しましょう♪
夜になると雨が降りだします♪
店の中ではエリーゼが物憂げに
空模様を気にしています♪
酔っぱらいたちもどこか
気が滅入るようで静かに飲んでいます♪
そこへ♪
まさにその瞬間ですね♪
おもむろに扉を開けて登場しましょう♪
何も言わずにエリーゼを抱きしめ♪
お姫様だっこのまま、
ドカドカとおんぼろピアノの前に立ち♪
口づけとともにとびっきりのメロディーを奏でましょう♪
もはや言葉はいりません♪
ゴキゲンなピアノの音色と
愉快な笑い声だけが響き渡ります♪
その夜♪
ウィーンの街を歩く
相合傘のふたりの男女が目撃されたとか♪
こうしてウィーンの夜は
ゴキゲンに更けていくのでございます♪
了