一体何年使っているだろう…
少なくとも5年は私が使い、その前は母の持ち物でした。
まだ元気盛んだった頃の私は、冬に手袋なしでも、
いや、手袋をゴソゴソはめたり外したりが面倒なくらい忙しくしていました。
余計な物持つと、落とすし無くすし…なんて。
ある寒い朝、
ベッドにすでに寝たきりになっていた母に、
「手袋は?なかとね?お母さんのばして良かよ。お母さん、もう要らんけん」と声をかけられました。
老いて弱った母は、手袋もはめず、寒空の下へと出て行く娘が気がかりだったのでしょう。自分のを使って欲しかったのでしょう。
私は、そんな優しい母の思いを一網打尽に蹴っ飛ばしました。
やがて、寒さに耐えられない年齢となり、
自分で手袋を何個買ったことか…
どれもこれもイマイチで、
しかも
買っても買っても落とす、無くす…![]()
仕方なく父の上等の手袋まで拝借して自分のものとしたのに、また無くす😭
母が五年前天に帰り、遺品を整理していたら、この手袋を見つけました。
あったかそうな、毛糸の優しい色あいの手袋を見ていたら、母の優しい思いを感じて、
私はなんで、あの時の母の優しさをありがたく受け取らなかったのか…と後悔しました。
母は、寂しかったろうな…と。
しばらくして、また手袋を無くしました。その時、この手袋があった事を思い出しました。
必死で探し出し、その時から大切に大切に使っています。
いつも母の愛が私を温めてくれているようで、ホカホカです。実際良い物で、優しいはめ心地です。
こんなにスレスレになり毛玉だらけで汚れが取れなくなって、
もうソロソロお仕事終了かな…
今お籠りしているうちに洗わないと、
明日からまた必要だから…
今朝そう思いながら銀行に行き、
たまたまさびれた商店街の魚屋さんが大売り出しをしていたので、
値引きされた牡蠣を買うために外しポケットへ。
なのに帰宅したらポケットから無くなっていました![]()
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しまったー![]()
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牡蠣なんか買わなきゃ良かったー![]()
神さま、ごめんなさい🙇♀️🙇♂️
無くなった事感謝します。
いつまでも、物に執着した事ごめんなさい!
もう時期でしたね。![]()
そう悔い改めて神さまがあえて手放させて下さったと信じて
やはりさびれた商店街の衣料品店で、新しい手袋を買いました。
すると、「半額でいいよ」と嬉しいプレゼント🎁😃
そうよね。もう新しい歩みよね
そうお祈りしつつも諦めきれず、
ダメ元で、歩いてみました。
忙しい魚やさんに、悪いなと思いながら尋ねたり…
ない…よね
ついでだからその先の銀行まで…
すると、
目に飛び込んできました。
道の端っこに、この優しい色の手袋が落とされ、そのまま私を待っていました。![]()
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お帰りー![]()
洗ってあげるね。
もう少し一緒に働いてね
