日比谷図書文化館:イベント日比谷カレッジのお知らせ
千代田区立日比谷図書文化館さんでの講義のお知らせです。
第三弾となります今回のテーマは『痛み』
~私たちは痛みを克服できるだろうか~
切り傷、火傷、凍傷、腹痛とでは、関わっている痛覚神経の種類もその発痛メカニズムも基本的にまったく異なります。
一方、そんな様々な痛みに効く各種の薬草が、太古の昔から世界各地で語り伝えられて来ました。それらが麻酔薬、鎮痛薬、医療用麻薬などに変身し、現代の患者と医師を支えています。
痛みの理解や鎮痛方法に関し、人類はどこまで到達したのか。これから克服すべき課題は何か。日常生活の医療場面と関連付けながら講義を進めます。
講義終了後に質問タイムもございますのでお気軽にご参加ください。
場所:千代田区立日比谷図書文化館
日時:2018年04月25日(水) 19:00から20:30
定員:60名(事前申込順)
参加費用:1,000円
図書館流通センター(TRC)様450部一括購入決定
「天才と異才の日本科学史―開国からノーベル賞まで、150年の軌跡」
(後藤秀機著 ミネルヴァ書房)
9月30日より書店に
日本人科学者の驀進!オッペンハイマーの友情!アインシュタインの涙!
「私も科学をやりたくなった――――夏目漱石」(帯より)
本書は、日本物理学の創始者、山川健次郎から湯川秀樹、朝永振一郎への歴史を柱に、医学者生物学者の活躍を含めて記述するものです。平成18年から執筆を始めましたが、平成20年に日本人4人がノーベル賞を受賞し、その紹介を加えることにしたので刊行が伸びてしまいました。
さらに、筆者の同級生で素粒子論学者だった吉田健介君が亡くなっている事を知って、急遽彼の事を加えるために再度延期。平成23年には福島原発事故が起こりましたが、私は大学院の原子核工学科で原子炉や放射線生物学などを学びました。原発問題に関する自分の考えをまとめたくなって、3度目の延期をしました。
結局執筆に7年を掛け、400ページを越える大冊になってしまいました。
本書の特徴は、
①科学者の等身大の日常生活と人生をリアルに内部から描いた事。
②彼らの手紙や言葉を直接引用して、科学者当人を登場させた事。
③福沢諭吉、夏目漱石、森鴎外、日露戦争、太平洋戦争、原子力事故など、日本社会や現代世界との関連を描いた事。
④海外の科学者との厚い友情や、実の親子にも劣らない国際的な師と弟子の関係を詳述した事。
⑤現在深刻な問題になっている福島原発事故について、それに至った日本の近現代史と社会的な要因について、現場あるいは科学の立場から分析した事。
などなどです。
厚くなった分、定価が2500円になってしまいましたが、ご一読いただければ本当に嬉しいです。