会場となったのは,もはやおなじみとなりつつある“ベルばら”ことベルサール秋葉原  Intelの日本法人であるインテルは,2010年6月19?20日の2日間,柧?秋葉原のベルサール秋葉原で,「Intel in Akiba 2010 Summer」を開催中だ。Core i7&i5 Kシリーズの投入をもって新製品投入が一段落したこともあって,ハードウェア新製品に関する情報は乏しかったのだが,それでも“ネタ”がなかったわけではない。
 なかでもインパクトが大きかったのは,下に直撮りをアップしたムービーだ。突発だったこともあり,三脚も何もなしで撮影しているので,ややブレているのはご容赦を。

Alan Frost氏  「なんだこりゃ?」と思った人もいるかもしれないが,これはYouTubeのIntel公式チャネルで公開されている連作ムービー「Adventures with Intel Solid-State Drives」の新作。これまでもSSDをアイスホッケーのパックよろしく打ったり,ビルの屋上から落としたりしてきたが,このたび,本ムービーのレポーター(?)でもあるIntelのAlan Frost(アラン?フロスト)氏が,日本をテーマに2本ほど撮影するためにわざわざ来日。そして,今回「世界初公開」として公開されたのが,そのうちの1本というわけである。
 氏は,「もう1本は来週にもYouTubeの公式チャネルで公開する」と予告していたので,気になった人はぜひチェックを。

天野伸彦氏。当面は40/80/160GBの一般ユーザー向けラインナップでSSDは楽しんでほしいと,次世代モデルが近くはないことを示唆していた  さて,Frost氏は,インテルの秋葉原イベントといえばこの人,“神様”こと天野伸彦氏のセッションにゲストで登場したのだが,天野氏のセッションは,ドラゴンクエスト10 RMT,「SSDの使いこなし方」というもの。その内容自体は以下,写真を中心でお届けしたいが,来場者の賳枻舜黏à胄韦牵福ù问来鶶SDは用意しているが)どんなラインナップかは,出るまでのお楽しみ。出るのはちょっと先。サンタのおじさんが来るまでには来ないんじゃないか」と述べていたことは特筆しておきたい。要するに,少なくとも年末までは出ないというわけだ。

 予定どおりなら,年明けには「Sandy Bridge」世代の大々的なローンチが控えていること,そしてIntelは通常,大きな製品発表を同時には行わないことを踏まえると,大容量化を果たすと噂される次世代SSDの登場は,かなり先の話になるのかもしれない。Intel製SSDについては,“次”を待ったりせず,欲しいときが買い時の精神を推奨,といったところだろうか。

神様によるSSD使いこなしTips
システムドライブをSSD,aion RMT,データドライブをHDDとするデュアルドライブ構成を提案しつつ,「さすがにネタが尽きてきたので(笑)」と,社内の技術者向け小ネタ集を紹介することに

RAID 0構成に当たっての注意事項。RAIDボリュームはTrimに対応していない点などがあらためて告知された
定番かもしれないが,デフラグとSuperfetch,両サービスの無効化も推奨
個人的に効果は疑問だと感じており,天野氏も「それでバッテリー駆動時間が延びるかというと苦笑い」と述べていたので,スライドの紹介に留めるが,モバイルノートPCのバッテリー駆動時間を延ばすテクニックとして,DIPM(Device Initiated Power Management)を挙げていた。Windows 7(&Vista)の場合,省電力設定に入る要求は標準設定だとホスト(=サウスブリッジ)側から行うようになっているが,これをデバイス(=SSD)側からも行えるようにすることで,より適切に省電力モードを利用しましょう,という理屈である
このほか,専用のユーティリティ「Intel Solid-State Drive Toolbox」の使い方も解説。SMART情報の「E8」「E9」値が10を割ったら交換時期という指針が示された

duck氏のOCデモやプレゼントの当たるシールラリーが盛況
 会場ではこのほか,著名オーバークロッカーであるduck氏が,Core i7&i5 Kシリーズを使ったオーバークロック世界記録への挑戦を行っていたほか,会場内を回ってシールを集めると参加できる抽選会会場や,PC&PCパーツショップの出張店舗も立ち並び,人出は相当なものになっていた。

ステージイベント以外で最も観客を集め,かつ湧かせていたのはduck氏のオーバークロックチャレンジ。会期中はずっと挑戦し続けるようで,大量の機材ストックを抱え,ときには来場者にオーバークロックを体験してもらったりしつつ,尋常ではない動作クロックを狙い続けていた。筆者が訪れたときは「Core i5-655K/3.20GHz」が約7.1GHz(253.4MHz×28)動作を確認
今が旬,は,「Core i7-870/2.93GHz」+「ATI Radeon HD 5870」+DDR3 2GB×2というシステムが,「3年前のゲームPC」とされる,「Core 2 Duo E6600/2.40GHz」+「ATI Radeon HD 2900 XT」+DDR2 512MB×2という構成で比較されていた。“3年前のゲームPCにおける代表的なGPUの選定”には大人の事情が透けて見えるものの,ベンチマークが要求するハードウェアの水準を推測できるという意味では,非常に分かりやすいデモだ
ASUSTeK Computerは,COMPUTEX TAIPEI 2010(以下,COMPUTEX)でも次世代R.O.G.マザーボードコンセプト「Immensity」と,高い耐久性を謳う「SABERTOOTH X58」を並べていた
ECSの展示では,ATI CrossFireX&NVIDIA SLI両対応の「X58B-A3」や,選択肢があまり多くなく,比較的貴重といえるmicroATXフォームファクタ採用「Intel H57 Express」搭載ボード「H57H-MUS」が目立っていた
いろいろあって,日本市場への展開を本格化させたEVGA。デュアルXeon対応の超ハイエンドマザーボード「Classified SR-2」などを大々的にアピール
GIGABYTE TECHNOLOGYの展示で目立っていたのは,「Intel H55 Express」搭載マザーボード「GA-H55N-USB3」。Mini-ITXフォームファクタでUSB 3.0対応
MSIは,国内販売予定の立っているという「X58A-GD65」「P55A-GD55」を展示。いずれもUSB 3.0&SATA 6Gbps標準対応だ

 ちなみに20日は,声優の古谷 徹氏がゲストとして登場する予定だったり,神様のセッションはテーマがプロセッサだったりもするので,いよいよ要注目。20日に秋葉原へ出かける予定がある人は,Intel in Akiba 2010 Summer公式Webサイトでイベント情報をチェックしつつ,立ち寄ってみるのが吉だろう。
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