整理回収機構とは
整理回収機構（RCC：The Resolution and Collection Corporation） とは、
金融機関などが保有する不良債権（返済が困難になった債権）を買い取り・回収する公的機関です。
正式名称は 株式会社整理回収機構 で、
金融システムの安定を目的として、政府が全株式を保有する100％政府出資会社です。
概要
設立：1999年（平成11年）
所管：金融庁
出資：預金保険機構（政府機関） が全額出資
英名：Resolution and Collection Corporation（RCC）
設立の背景
1990年代の「バブル経済崩壊」により、
銀行などの金融機関が大量の不良債権（返済不能な貸付金）を抱えました。
その処理を目的に、
旧・日本長期信用銀行や日本債権信用銀行の関連組織などを統合し、
1999年に**整理回収機構（RCC）**として設立されました。
主な業務
業務区分 内容
不良債権の買取・回収 銀行などから不良債権を買い取り、債務者の再建や担保資産の売却を通じて回収を行う
公的再生支援 企業再生支援機構などと連携し、経営再建を支援
資産流動化支援 不動産担保債権などを整理し、流動化（証券化）する
破綻金融機関の処理 経営破綻した銀行などの債権・資産を引き受けて整理
地域経済の再生支援 地方企業や中小企業の再生支援も行う
不動産投資との関係
整理回収機構は、金融機関が保有する不良債権の多くが不動産担保付きであることから、
不動産市場とも密接に関わっています。
特に以下のような場面で登場します：
関連領域 内容
不良債権の買取 銀行が抱える不動産担保ローンの不良債権を買い取り、債権回収や担保不動産の売却を実施
不動産流動化 債権や担保不動産を再構築して、投資家に販売（資産流動化）
企業再生 不動産を多く保有する企業の再生支援を行い、資産整理を促進
これにより、不動産市場の価格調整や健全化に寄与する役割を果たしています。
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