ザギトワも引退しちゃいましたか~。時代の流れの速さを憂うとともに、こうしてブログを更新する事でしか哀れな虚栄心を満たすことのできぬ自分を笑う。一時期まで酷かった昼間の眠気と目のクマは軽くなったけど、まだまだ万全の体調とは言えない。省エネモードで頑張ろう。

さて、誰も注目してないかに見えるニュースだが、玉木民主党が「分党」を発表(11日)。ついに歴史はここまで来たかという感じだが、もはや政権転落から8年近く経ち、悪夢の民主党政権の延長線上の政策や陣容じゃ、誰も見向きもしなくなったと言うことか。連合の神津会長にまで見捨てられた玉木代表が哀れでならないのだが、仲間十数名と新党結成に動くとの事。読売の情勢報道によると新「立憲」の規模は150名弱とのことだが、衆院103-105名、参院45-47名前後と言うことだろうか。確かに今の立憲は衆院70、参院35人ほどなのではるかに強化された体制と言えそうだが、またすぐに選挙に敗北後分裂、という経過を辿りそうで何とも…選挙向けの野合という事で、かつての「維新の党」の顛末を思い起こしてしまうが、野党共闘に奔走している人々はホントに必死でこれが勝てる体制!!と思ってるのだろうし、外野の我々がウダウダ言う問題ではないだろう。ただ、比例ブロックで立憲と「国民」の競合が少なくなった結果、かえって維新の議席獲得のチャンスが回ってくる可能性が増えるのが何とも。玉木新党はどれくらいの陣容になるかは不透明だが、せいぜい「れいわ新撰組」と競うくらいのレベルで、かなりの確率で選挙協力や合流に至る可能性が高い。

個人的に民主党バッシングは良くないし褒めるべき点も多々あった政党であったと思うのだが、自民党に比べて人材を大切にしなかったのが失敗の原因だと思ってる。鳩山を頂点に歪なカーストが出来上がった政党であり、外部から見れば人材のブラックホールのような集団であった。数が多くてもそれによるパワーを活かすことが出来ない。当然ながら日本にとっても有害な存在に結果的にはなってしまったという事であろう。いくら「立憲」の政策が偏っているといっても、リベラル派の人々にとっては多少居心地が良いのだろうし、保守派にとっても自分達の議席を脅かさない安全パイという認識があり、まだしばらくは枝野一派の天下は続くのかもしれない。維新が野党第一党になれば面白いと思う人も結構いると思うのだが、組織票がほとんど無く、怪しい業界の献金だのみで政策がコロコロ変わる、といった状況ではやはり厳しい…大阪は小選挙区10くらい普通に行けそうですが、その先が見えないと言うこと。

 

 今聞いているのはテレマンのコンチェルトと組曲集。HMFのカタログで見かけてからずっと欲しいと思っていたのだが、最近になってようやくオリジナル盤を入手。モニカ・ハジェットらアンサンブル・ソネリーのメンバーと、古楽のベテラン集団、OAEが共演したアルバム。テレマンのガンバのための組曲と、リコーダーのための組曲イ短調という、まさに鉄板の組み合わせを実現。バロックファン垂涎の逸品。

モニカ・ハジェットというとコープマンとの共演で有名になったからか昔の人、というイメージがあるがそんな事はなく、非常に柔軟で面白味のある演奏をする人との印象。ま、どっちかっつーとハウスムジーク等、古典派以降の室内楽に名演が多いですかね…

このテレマンの録音も、virginでの「パリ四重奏曲(未入手)」の余勢を駆って行われたためか、非常にフランス趣味で優雅。冒頭のガンバとリコーダーのための協奏曲(TWV52:a1)からして実に美しい。組曲イ短調も含めてフィリップ・ピケットとマーク・レヴィの盤とも曲が被っていますが、こちらのフェアブリュッヘンとサラ・カニンガムの組み合わせの方がはるかに上手です。どれも古楽ファンにはお馴染みで、テレマン詳しくない自分でさえ数種類の演奏を持っているほどだが、最後のシンフォニアハ長調(TWV50:3)だけは未聴だった。恐らくギャラント風味の強い後期の作と思われるが、やっぱりテレマンらしく楽しい作品です。


長大なガンバ組曲など競って録音されるのは訳があって、テレマン以外にこの分野で面白い曲があまり残っていないというのもあるかもしれない。テレマンの曲は膨大で玉石混合だが、グラウンやファッシュなどははっきり言って退屈だからな~。

テレマンといえばゲーベル/MAKという刷り込みをされている俺だが、イギリス勢の良さが出ていて当録音も非常にgoodだった。弦楽器にツワモノ揃いで、通奏低音が乏しくてもこれだけ魅力的な演奏ができるというのはある意味すごい事である。昔のマリナー/ASMFの美麗な演奏を思い起こすものがあるが、モダン楽器の古い演奏やLP時代のブツにもまだまだ学ぶべき所は多い、と思わされる昨今なのであった。ちなみにこの録音は92年11月と結構新しいんですがね。ジャケットが古めかしいのでてっきり80年代の作とばかり思っていた我輩。



冒頭に戻るがオリンピックはどうなるんだ一体…