本題に入る前に、ネット記事をチェックしていて気になることが。
先日ブログで取り上げた、自衛隊ヘリのことで、墜落した先の民家の方を非難するつぶやきが散見されるとか。
念のため断っときますが、私は当然、被害を受けられた民家の方が自衛隊を非難するのは当たり前なので、あえてアンチテーゼを展開したわけで、九死に一生を得られた方々が非難されるいわれのないことは断っときます。
ただ、事故というものはどうしても避けようのないことがあることを言いたかったんですよね。
民家の方からしてみれば、家族は不幸中の幸いで外出中だったし、ひとり留守番をしていた女の子は、たまたまほんとに運よく被害を免れたわけで、私はホントに安堵していたわけなんですけど、突然家はなくなるわ、家族の命は危険にさらされるわ、怒れて当然です。
その子は、ちょうどうちの三女と同い年。
そんな子が、ひとりでうちで留守番してて、急にヘリコプターが落ちてきて、自分は九死に一生を得たものの、家がなくなってしまったんですから。
ご家族も含め、どんなに非難する気持ちになったところで当然のことですし、国は相応の補償をすべきです。
避けられないことが起きてしまったとき、どういうふうに善処できるかが最大の焦点ですから…。
なにせ、彼女は二階で着替えた後、洗濯機に洗濯物を置き行き、リビングに移動したとたん、洗濯機付近にヘリが落ちたって言うんですから…。
ほんとに軽傷で済んでよかったです…。
九死に一生を得た、でいつも思い出すのが、とある教会の聖歌隊のお話で。
有名なお話ですが、アメリカで、ある日、ガス漏れで教会が大爆発したんですが、その時刻いるはずだった聖歌隊のメンバーが、だれ一人来ていなかったために15人全員無事だったという…。
当時は神の奇跡ともてはやされたようなんですが、普段、遅刻もほとんどしたことのない、年齢もバラバラなメンバーが、その日に限って、別々の理由で遅刻してきて、その確率は100兆分の一だっていうので、子供心にも印象深くて。
ときに、偶然の悪戯って言う事象にすごく興味をそそられて、いろいろ調べてみたことあるんですけど、思いつきの駅で偶然降りて、思いつきでふらっとホテルに宿泊し、いたずら心でフロントに、自分あての郵便物はないかと尋ねてみたところ、偶然、同姓同名の人が宿泊していて、「ありますよ」と返答があった話、とか、やはり、ガス爆発で、ひとりだけ工場に居残っていた仕事熱心な人が、たまたま分厚い壁のそばで仕事をしていたために助かって、消防の人が止めるもの聞かずに、仕事熱心ゆえに工場の跡地を調べて見て回っているうちに、自分を守ってくれた壁が倒れてきて亡くなった、とか、事実は小説より奇なり、なんだな~、と思って、ドキュメンタリーにハマっていった、といういきさつがあります…(;´Д`)。
あら、前振りが長くなりすぎたわ。
今日の新聞で面白かったこと。
今日は日曜で、紹介欄(よみうり堂)があるので、本の紹介が、特に面白そうな本が多かったこと。
後は、投書欄で、バレンタインデーの甘酸っぱい思い出がたくさん語られていたことですかね(笑)。面白かったですよ。
毎回、投書欄は、それぞれの人生の悲喜こもごもがあふれてて必ず読んでます。
今日面白そうだった本は、
「盗まれる大学」ダニエル・ゴールデン著。(大学に各国の諜報機関が入り乱れている様相)
「裁判の原点」大屋雄祐著。(勧善懲悪でない裁判の仕組み)
「金曜日の本」古田篤弘著。(子供時代の、子供独特の目線の世界)
「命の価値」キャス・サンスティーン著。(人命に価値をつけて練られる政策。費用便益分析)
「琉球王国那覇役人の日記」下郡剛著。(幕末の琉球の一役人の日記)
そして、宮部みゆきの「オーパーツ死を招く至宝」。
この、オーパーツってのが、考古学好きで尚且つオカルトにも片足突っ込んだ自分にはそそられる題材。
オーパーツというのは、考古学の常識では考えられない技術で作られたような古代の遺物ですけど、この小説に取り上げられているのは、プレ・インカの黄金シャトル(スペースシャトルみたいな形をした装身具?)、インカの水晶髑髏(今の技術では制作不能)、人と恐竜の共存を示す土偶、巨石遺構、だそうで。
いずれも、超古代文明とかに目のない人には垂涎なんですけど。
でも、眉唾とは馬鹿にできないのがオーパーツでして。
ギリシャの海の中から発見された歯車の塊が、実際オーパーツとして有名ですが、これはのちに復元されて、本当に天体の運行を再現して、今でいう時計のような、カレンダーのような機能があったことがわかってきました。
「アンティキティラ島の機械」と呼ばれています。
歯車の仕組みは18世紀の精巧な時計と匹敵するもので、これをどうやって紀元前のギリシャ人が作り出したのかは謎。
また、中国殷代の青銅器などは、現代の技術をもってしても再現不能。
中国には「越王勾践剣」という名剣があり、2000年以上錆びていないとか。
日本の刀の技術も世界に類を見ない素晴らしいもので、しかも現代に技術が存続しているわけですから生きているオーパーツと呼べるかも(笑)。
そういや、テレビでフランスの古物修復士が、日本に来て東照宮の修復を見て「なんでそんなに手を加えるんだ!」ってびっくりしていて、自分たちは昔のものにいかに手を加えずに保存するかに腐心している、って言ってたんですけど、日本の修復技術を見ていくにつれ、東照宮はじまって以来の制作方法を継承しているのを見て、さらにびっくりしてましたね。
日本には古の技術が廃れないで保たれていたりするのです。
無形文化財ほど大切にしなくてはいけないのかも。
よみうり堂で、一番気になった本がもう一冊。
「不死身の特攻兵」鴻上尚史著。
9回特攻で出撃して、生還した方のインタビューをもとにしたノンフィクションだそうです。
これはいずれ、自分の本棚に加えておきたいな。