最近、つぶやきにしろネット記事にしろ、誰かと誰かを比べて、片方落して片方上げる記事が気になるようになりました。

とくに岡田くん関連の記事はね、いやでも目に付くから。

今日は、岡田くんが、キムタクや大野君と比べられて、ジャニーズ俳優部門ではNO1だ、という記事でしたけど。

キムタクと大野君の時代劇が前座のようで、「関ケ原」がヒットしていると。

うーん、そうかな。

こういう記事のめんどくさいところは、ちょこちょこと誤魔化しながら巧みにたまにほんとのことを入れつつ説得力を持たせようとしてくるところ。

 

「無限の住人」「忍びの国」「関ケ原」は、確かに時代劇というジャンル分けではひとくくりだけど、ベクトルが全然違うから。

私は勿論、岡田くんが一番贔屓で彼が今後出演する作品に興味津々ですけど、キムタクも大野君も二ノも好きなのよ。

 

「無限の住人」はチャンバラに重きを置いたエンターテイメントで子供向けじゃない。

漫画原作だし、けっこう挑戦してる作品だと思います。

キムタクは自分の強すぎるカラーを調整することも兼ねてか、片目隠したり顔に傷をつけたり、殺陣にも制限の出ることを平然と挑戦してるけど、やっぱり、個性が強すぎてキムタクになっていたかもしれませんね。

でも、彼はそれでいいんです。それを見たいんだから。見る人は。

キムタクのスター性は如何なく発揮されていたと思います。

タダね、この手の題材っていうか、個性の強い敵が出てきて、個性の強い主人公が守るものの為に突破していく、っていうのは、王道ストーリーなんだけど、言ってしまえば今までによくある定番のパターンなので、好きな人は見に行くけど、目新しさがなかったかもしれない。

昔、私、オダギリジョーも仲間由紀恵も大好きなので「SINOBI」見ましたけど、感触は似てるんだよなぁ。この映画めっちゃ好きだけど、興行収入は伸びなかったんだよね…。

さらにさらにさかのぼれば、真田広之・薬師丸ひろ子共演の「里見八犬伝」も、似たテイストを感じる。

里見八犬伝、大好きだけどね。

不死の主人公、っていうのも、割とネタ出尽くしてる感、あるような。

 

「忍びの国」は割と間口の広い映画だったと思う。

忍者ものっていうだけで、割と見たくなるし、甲賀よりなぜか伊賀のが人気だし。戦国だし。

有名作品が原作だし、大野君は飄々として、のほほんと見えて凄腕の忍者ってのがハマってたし。

他のものに執着しない人非人な忍者が、惚れた女子には頭あがらなくって、ラストシーンは涙なしには語れないし。

北畠家の面々は殿も姫も潔かったし、ま、軒並み登場人物には戦国っぽい切羽詰まった感じはあってよかったかもしれない。

ただ、どうも、織田家中の面々には納得いかなかったんだよなぁ。

親に認められたいんだ、っていう、信雄君の主張に同調できなかった、私は。

ここは、もう一越え欲しかったなぁ、残念。

信雄くんがダダっこでも暴君でも家臣が「この人をどうでも守りたい!」って思う説得力のある魅力がほしかった。

というか、クライマックスで、大野君と鈴木君が一騎打ちしてるとき、ただ見てる信雄と家臣て。もうちょっとこう、重みがほしかったなぁ…。

蚊帳の外じゃなく、見守ってる感がほしいていうか。

大野君と鈴木亮平の気迫が凄かったからか。

知念君も可愛いし光るものあるし、伊勢谷友介もかっこいいんだけど、私には重みが足りなかったんだよね…。

 

そして「関ケ原」。

この話は、私ン中で、挑戦しまくった話だととらえているんですよね。

史実をある程度忠実になぞりながらも「こうくるか!」という解釈の革新さとか。

この監督の手法自体が、賛否両論ある感じだしなァ。

私は、良さがわかってきたけれど、興味ない人にはチンプンカンプンかもしれない。

無限も忍びも、原作知らない人も楽しめるお話づくりしてるけど。

関ケ原は史実知ってればその新しさがわかるようになってるような。

そして、この監督のスタンスとして、「原作読んでない人にはわかるようにするけど、史実は知ってて当然だよね」というのが、一般向けじゃないかも(笑)。

逆に、原作知ってる人からすると、あれもこれも削除かよぉぉぉ、という感じになってるし、初芽はこんなじゃない!という反感を買うという…。

全部飲み込んで、リスク承知で、監督、自分の解釈、世の中にぶつけてますから。

ほんと面白いです。

 

つぶやきでね、「忍びの国」での大野君のアクションは凄かった。

アクションと言えば岡田准一だけど、引けをとらない、みたいなのちらほら見たけど、それは承服できかねるんだよなぁ。

私から見ると、比べるべくもないっていうか。

大野君は運動神経いい人だしセンスもいい。

演技では悪人も善人もコミカルもできて見てて飽きない人です。

歌も踊りも岡田くんを上回るかもしれない。

もとい、大野君は芸術的センスが凄いんです。

そりゃ、岡田くんに大野君みたいな絵を描けったって無理だと思う。

なんかの番組で大野君がちょこちょこっと筆を走らせてなんか描いたことあるけど、夫婦で唸りましたからねぇ。

 

ただ、岡田くんのアクションは心技体、そろっているんですよ。

ここまでの努力の積み重ねが「関ケ原」でも垣間見える。

にくいのが、どの映画でも、岡田くんは出来ることのちょびっとしか披露してない、ってところなんですよねー。

また、武道では岡田くんは極めたひとで、大野君はあくまで指導受ける人ですから、そこは比べるべくもないでしょ。

また、ドラマでは数々の賞を持ってる大野君だけど、映画の単独主演はまだ二本目。

単独主演で20本近く映画に携わってきて、どこか役者以上の目線を持ってる岡田くんとは役者としてのベクトルが全然違うんです。

どっちがどっち優れてるって、まず、役者同士で比較するのがナンセンスですよ。

みんなそれぞれそのベクトルで道極めてるんだから。

そして、まだ発展途上で、この先楽しみな役者さんたちですからね。

自分の贔屓を上げるあまり、他を下げることはしてほしくない。

そんなことをつらつら思ったのでありました。