おばあちゃん子だった私は、時代劇や皇室アルバムで育ったきらいがある(笑)。

祖母と母が皇室についてお噂することも、子供ながら何気に心に浸透していたものだ。

「ほら、すてきでしょう!」と祖母や母にテレビで流れる、今上陛下と皇后さまの、皇太子時代のご成婚パレードを見せられたことは印象深い思い出だ。

お若い美智子さまは、民間から初めて皇室に入られる重圧に耐えながらも、気丈に記者の質問にお答えになり、慎ましく、大変美しい方だった。

乳母に頼らず初めて自ら子育てをなさり、戦前の皇室とは一線を画す皇室づくりに邁進してこられたように思われる。

それまでのしきたりを破ることも多く、バッシングも多かったようで、そのために体調を崩されることもしばしばだった。

そんな美智子さまをお支えになりながら、今生陛下は日本の戦争責任に皇室として向き合われ、大変な外交努力をされてきたように感じられる。

 

そんな陛下も、ここ数年、体調思わしくなく、時にお言葉のおぼつかないときもあり、政治家同士の外交以上に国同士の外交に影響する皇室外交を行うにあたって、皇太子の代行ではなく、譲位をお考えになったことも肯けることだと思う。

東宮殿下も、すでに何度も陛下の代行を果たされておいでの上、年齢的にもそろそろ天皇になられた方が望ましいお年になられている。

ただ、めんどくさい規範があるうえに、退位された後の上皇としての陛下のお立場はかなり微妙なものとなる。

如何に、形式的に、政治的に天皇の上ではない、と規定されたところで、新たな天皇の父なのだから、どうしたって国父の立場にお変わりはない。

体調のことをお考えになって御所に籠っておられれば混乱もないとは思うが、ご夫婦そろって自由な外出ができないお体ではないのだから、青年皇族の減少する中、多忙な新天皇の代わりに、何らかの外交的な役割を果たすことは考えられると思う。

その際、なにがしかの混乱がないか、ちょっとだけ懸念を覚えるのであった。

 

無用の心配だとは思うけれども、今までの皇室の歴史を実在の天皇と目される10代目から振り返ってみると、退位した天皇が結果的に歴史を乱すことは珍しくない。

現代が、いかに実権がないとは言っても、それは、歴史的に見ても、鎌倉時代以降、天皇に実権はなかったにもかかわらず、時の政権に利用されることは多々あったわけだし、

来年の譲位に当たって、後世の歴史にとって、これがどういう形になるのか歴史好きとしては興味の尽きぬところ。

 

さて、秋篠宮家の眞子さまがご婚約される運び、とのことで、毎日ニュースを賑わしている。

おめでたいことで、お相手も好青年だし、素敵なニュースではあるんだけど、きちんと婚約が決まって会見されたわけではなく、NHKに先にリークされたような感じがして、いまいち準備不足や根回し不足を感じざるを得ない。

期せずして公になってしまい、毎日のようにワイドショーで取り上げられるので、婚約者には毎日SPが二人ついてるみたい。

最初ニュースになったとき、政権は驚いたようだし、こういうの、勝手に外に漏れていいのだろうかと心配にもなった(^^;)。

 

私の秋篠宮さまへのイメージというのは、幼少期の礼宮殿下の頃からで、こういっては何だけど、両陛下から何事もそつなくしっかり、皇太子としてしっかり育てられている浩宮さま(現東宮殿下)から比べると、ちょっと頼りなくて自由でやんちゃなんであった。

なんでも将来の天皇としての、儀礼や決まりを守り通す浩宮さまから比べると、お勉強も趣味も庶民に親しみやすい礼宮様で、お妃選びが難航する浩宮さまをしり目に、昭和天皇の喪中であるにもかかわらず、さっさと大学時代の恋人と結婚をお決めになられて、やはり、皇室でも次男となられるとご自由だな、なんて不遜な感想を持ったものだった。

今回のご婚約についても、青年皇族が減っていく中、議論も定まっていないのに、安易にお決めになられて発表されていいものか、少し頼りなく感じた。

もし、女性宮家の創設がある場合、それを考慮すると、婚約者には眞子さまが公務をこなされることに対して理解が必要だし、できればその辺はっきりしてから、独身の女性皇族方にはご結婚を定めてほしい気持ちがあった。

もう、秋篠宮さまもご立派になられたし、あどけない女学生であられた紀子様も、たゆまぬ努力を重ねられて威厳を身につけられたように思う。

一歩下がって皇太子殿下をお支えし、皇室の縁の下の力持ちを担っていただきたいもの。

 

この女性宮家の議論については、女性天皇の議論に直結する部分もあるので、安倍政権では慎重にならざるを得ない背景もある。

北朝鮮情勢の解決が全く見えない緊迫したなか、正直、皇室の議論をしている場合ではないのかもしれない。

けれども、このままいくと、下手すると、次の次の天皇となられる秋篠宮家悠仁さまの時代には、同世代の皇族は一人もいなくなってしまう。

悠仁さまももう10歳。青年皇族になられるまであと10年しかないのだ。

あくまで、今まで書いてきていることは、皇室への不敬も多々含んだ不遜なものだけれども、単純に歴史の好きな主婦の一意見として読んでもらいたい。

日本の皇室は、神話の時代から、たとえ形式上であろうとも、一家系が続いてきたとされる世界で最古の王家であり、ある意味、世界遺産ものなんじゃないかと思う。

しかも、王家でありながら、神道という宗教指導者を兼ねることは珍しいと思う。

まっ、神道が宗教かどうかは議論の分かれるところではあるのだけれど、

私は単純に、神道は信仰の一形態だと思っている。

だいたいの歴史好きの人には共感してもらえるんじゃないかと思うけど、大政奉還などで、日本が最小限のダメージで近代国家への道を歩めたのは、天皇という存在が不可欠だったと思う。

可能性の一つとして、この貴重な日本の遺産が、近い未来途絶えてしまう可能性を危惧してやきもきしてしまう。

早いところ、議論を進めてほしいものだ。

 

女性天皇という存在は、歴史上、今まで何人も存在した。

そもそも、ニニギノミコト=初代神武天皇は天照の孫。

始祖が女性じゃん!とかツッコみたくなるのだけれど(笑)、今まで女性が天皇になった場合、必ず「天皇」の娘であり、しかも、その後を継ぐ男性は、女性天皇の息子であっても、女性天皇の夫が天皇であることがしばしばで、息子もしっかり、天皇の息子なんである。

または、女性天皇は生涯独身を貫いており、子がいない場合も多い。

これが、日本の女性天皇論を難しくしているところで、皇太子殿下の内親王、愛子さまは、悠仁さまがお生まれになるまでは、国民はだいたい女性天皇になられて、それに則した皇室典範に改正されると思ってたと思うんだけど、改正が果たされていないので、天皇に即位は出来ないし、よしんば、父が天皇であるから前例に反していないから天皇になったとしても、その子は、愛子さまが悠仁さまか、野に下った元宮家の男性とご結婚されない限り、天皇になることは出来ない。

もう、単純に歴史論議としてしゃべってるから、天皇家の人権もあったもんじゃない、ひどい話ですが、こういうことになってしまう。

 

やっぱり、今までの伝統や歴史はだいじだけれども、女系天皇(女性が天皇になれて、なおかつその子も天皇の資格を持つ)を導入するべきだと思う。理性的に言って。

そうすれば、悠仁さまの世代の皇位継承者は、愛子さま、眞子さま、佳子様、悠仁さま、と

一気に四人に増えるのだ。皇室安泰じゃないかと思うのだけど。

いろいろ批判を受けそうなことをつらつら書いてきたけど、皇室に関して一主婦が単純に心配していることである。

別に、皇室命、とか、皇室に忠誠を捧げる、とかではないけど。

なんとなく、自分の娘のその子供たちも、日本に住んでいて、皇室をなにげなく誇りに思っていてほしいのであった。