今ちょっと、仕事に余裕があります(^^)。

ので、ここぞと読書に励み、好きなアクセサリーのお手入れなどしているのですが…。

宝飾品が子供のころから大好きで、学生時代はどこぞで展覧会をやっていると聞けば、暇さえあれば眺めに行っていたものでした。

カルティエのミステリークロックなど、直に見たときはその仕掛けを知らなかったので、水晶の文字盤に針が浮いているのが不思議でたまりませんでしたね。

カルティエ・ミステリークロックってこれです。

 

金属を加工して細工する、っていう人間だけができることって、すごく面白いと思うんですよ。

武器や祭事器もそうなんですけど、それは文化であり、美術であり、アートであり、生き様でもあると思うんですよね。

作り手も、身に着ける方も、ライフスタイルが反映されるものだと思います。

宝飾品に関する書籍を読むのも大好きで、その歴史も面白いことこの上ないんです。

古代から、人間の歴史において、宝飾品はさまざまに関わってきます。

 

で、手に届くお値段で、面白いと思ったアクセサリーがあるとつい買ってしまうこともあるんですが、30年以上、そんなことをやっていると、安価でも結構数がそろうわけで、大好きな銀のアクセサリーもたまには研いてやろうと箱をのぞいてみたら、20年ほど前に買った銅のアクセサリーがあって。

おそらく、10円玉のお手入れ法でいけるだろうと、お酢に浸して油で磨いてみたら綺麗になりました。

買った当時はすぐ曇ってしまって本来の美しさが分からなかったので放置してたんですよね。

金とも銀とも違う、私にとっては新鮮な色味で、すっかり虜になりました。

古代では、ブロンズアクセサリーや武器がたくさん出土してますから、本来はこんな輝きだったんですね。

細工が気に入って、露天商から1800円で購入した覚えがあります。

その頃は、外人さんがたくさん道でお店を開いてよくアクセサリーを売ってたんですよね。

日本語通じなかったけど、「ブロンズ」って言って売ってくれたから、青銅だと思うんですけど。

下の写真の右側のやつです。

ちなみに、奥の左側のやつはシルバーで、中央の石はガーネット。
これも20年くらい前に買ったかなぁ、日本橋丸善の紳士服売り場の一角に、大英博物館のレプリカを扱ってるお店があって、そこの解説によると、こちらはロシアの「フレンドシップリング」というんだそうです。
信頼と愛情の石ガーネットを、平和の象徴である鳩を乗せた手が支える、平和を願う指輪なんだとか。
銅って、お手入れを怠ると緑青が出て有毒かな、と思っていたんですが、最近は緑青も無害だということが分かって安心して身につけられます。
とはいえ、つけっぱなしにしてると、はめてた指の部分が青くなるんだけどね(笑)。
考えてみると、水道管とか水回りは銅管が多いですからね。
安価で加工しやすく、美しい色合いですから、もっとアクセサリーが増えるといいと思います。
 
そういえば、最近は真鍮製のアクセサリーも流行ってるみたい。
同じように安価ですが、銅より安定してて、金のようにはいかないけど、曇っても磨けばすぐキレイになるので、気軽に作家さんも作って、身に付ける人も購入するようで。
私も、今度一つくらい買ってみようと思います。
昔から、ホントの黄金と対比して、「貧者の黄金」と呼ばれているんですよ。
金は美しいですが、銀や真鍮のような使い込んだ末の味は出てこないので、真鍮も素敵だと思います。
安物、という扱いも受けますけど、金属の価値を決めてるのは所詮人間ですから、金属の美しさに差なんてないですよ。
研けば輝いて応えてくれる金属は、たとえるなら手のかかる子供みたいで、不思議となんか、愛着もわいてきたりします(笑)。
 
さて、とはいえ、金のアクセサリーも魅力的。
上の写真で一緒に写ってる、手前のリングはロードオブザリングの一つの指輪みたいだなぁと思って、頑張って購入したもの。
当時、3万円くらいでした。
勤務地が御徒町だったので、駅を降りるといつも金相場が電光掲示板で表示されてたんですが、その頃はグラム千円台でした。
同時にプラチナも表示されてて、常に金の二倍以上のお値段でしたが、今はなんと立場が逆転してます。
今日の金相場はグラム五千円近いです。
ちなみに、プラチナは四千円しないですね。
こないだ、金の取引に絡んで何億円というおかねが盗まれましたが、なんていうか、すさまじい世界ですねぇ。
今はもう、金の装飾品は買える気がしません(^^;)。
当時でも、ただの金の指輪だったら頑張って買わなかったのですが、パカッと分解する作りになっていて。
組み合わせれば、なんてことない甲丸リングなんですが、二つに割ると、中にヒエログリフ(古代エジプト神聖文字)で「幸運」て刻んであるんですって。
宝飾品の歴史の本では、中に毒薬仕込んだ指輪とか、宝石の配列でメッセージが隠れてるとか、トリッキーなリングがたくさん出てくるんですが、こういう、ちょっと秘密めいた仕掛けのある指輪にはつい、惹かれてしまいました。
 
最近はあんまりアンティークのコレクションなどで、買い付け目的でない、純粋な展覧会など少なくなったなぁ、と思いますけど、6月までの、上野の科学博物館「大英自然史博物展」で、呪いのアメジストの展示やってるそうですから、ぜひ、見に行ってみたいですね。