今読んでる「山怪」。
一巻読んでるときは、それほど怖いと思わず読んでました。
山の不思議な話だなぁ、みたいな。
二巻で、割と近所の山の話が語られてくると、ちょっと、怖さが身近になって、ドキドキしてきました(笑)。普通に見過ごすようなことだけど、よく考えてみると怖いような話がたくさん収録してある本なんです。
 
今、仕事はちょうど区切りがよく、確定申告や子供会の資料など、めんどくさいことも一段落。
長女の受験も終わって、ゆっくり読書できるんですが、夜、そんなドキドキしているときに、下の子たちを剣道に迎えに行く時間になって。
トイレ行って、さて行こう!と扉を開けた途端、真っ黒ででっかい影がお出迎え。
「ぎゃああ」と叫んでよく見たら、珍しく、外出の見送りしようとした旦那が、トイレの外でスタンバイしていたのでした。
下に降りて、姑にあいさつして出ようとすると、風呂場の方から水音がするので、風呂場に向かって「行ってきまーす!」と声をかければ、お門違いの寝室から「いってらっしゃーい」という声が!
たまたま二階で風呂に入っている長女の水の音が、一階の風呂場から聞こえた模様。
ドキドキしっぱなしで、夜の駐車場に車を止めて、子供を連れて帰ってくると、普段、車がたくさん止まっているのに、なぜか、一台だけになっていて、霧まで漂ってくる始末…。
怖いと思うと、何でも怖く思えてくるものですねぇ(笑)。
お手軽オカルト体験を楽しませてもらった昨夜でした。
 
本の中に、子供の頃姉妹で神社のお祭りを見てきて、帰宅すると「今日はお祭りなんかやってないよ」と母に言われる、という話が収録されていまして、見てきた出店には確かに人影はなく、ただ煌々と美しかった、という体験なんですが、
これ、私が先日読んだ郷土のこぼれ話本にも似たような話が収録されており、何もないはずのところに、明るい出店が並んでいる、というのは、なんだかある話みたいで。
ふと思い出した実体験があります。
旦那と結婚前、二人で実家からそれほど遠くない大田区洗足池の夜桜を見物に行った時のこと。
夜九時くらいでしょうか、沢山出店が並んでいて煌々と明かりがついているのに、人っ子一人いなかったんです。
最初は、花見の季節だからたくさん出店が出るんだね、なんて話していたんですが、もう9時なら店じまいなんだろうね、とも歩いていて、でも、なんでお店の人がいないのに、明かりだけは煌々とついているのか、あまりの人気のなさに旦那とだんだん怖くなりまして、急いで帰宅した思い出があります。
もしかして、ちょっと通じる体験だったのかな?なーんて。
 
山で寝泊まりするとき、見える体質の人はいろいろ見聞きしてしまうようです。
体験した本人が「別に自分は怖いことは体験してないよ」とかいいつつ、体験談聞いたら「十分怖いじゃん!」という話も本に出てきます。
岡田くんも登ったという西穂高の話も出てきて、昔は見える体質だったという岡田君、何かそういう体験してるんじゃないかと想像してしまいます。
どんなベテランでも、山は危険なところですから、ある意味、生死の隣り合わせになっている場所。
そんな微妙な場所での不思議な空気も、彼を構成する要素の一つなのかもなぁ、なんて夢想する私なのでした。