わたくし、映画は音楽とセットでシーンが脳みそに刻まれる人でして。
音楽聞くと、その映画やシーンが蘇ってくる、っていうことが多々あるんですね。
永遠の0でも、初回見たときまったく涙出なかったのに、サザンの蛍を単体で聞いたとき、ラストシーンの岡田君のアップがオーバーラップしてブワッ(´;ω;`)っと涙が止まらなくなったりしたわけです。で。
 
録画しておいた、奇跡体験アンビリーバボーを流しながら仕事してたわけですよ。
1月の最後の方の放送。
内容は、何十年も前のオリンピック。
黒人差別の嵐が吹き荒れるアメリカ(ザ・プロファイラーでも取り上げられたキング牧師の暗殺時の話です)の黒人選手が、自国の不条理を訴えるため、陸上で金メダルとって、表彰台で政治的パフォーマンスするんです。
それがもとで、政治活動を禁じられているオリンピックから追放されるんですけど。
で、番組で取り上げられてるのは、その人じゃないんです。
その黒人選手たちに賛同して、銀メダルの白人オーストラリア選手も、ともにパフォーマンスに参加するんですね。
ピーター・ノーマンという人です。
 
かれは、アメリカに劣らず、黒人差別の激しかった自国で、与えられるはずの栄光ではなく、名誉のない、報われない境遇に陥ります。
本来なら、今までメダルを取ったことない種目で初めて取った人ですから、ものすごいことなはずなんですけど、オーストラリアでは白豪主義という人種差別政策が幅を利かせていて、黒人に味方したピーターは、白人からは裏切り者扱いされるわけです。
ピーターの甥っ子マットは、長じて映像プロデューサーになり、叔父の正しい行いを世間に知らしめて名誉回復するために映画の制作を試みますが、なかなかうまくいかず、ピーターの生きている間に完成させることができないんですね。
けれども、一度公開されるや、単館に近い公開だったのに、口コミで評価が広がり、オーストラリア全域公開、そして、世界6か国での公開に成功します。
ピーターの死後数年たって、オーストラリア議会は、彼の名誉回復ときちんと功績に報いなかったことに対しての謝罪をするという。
 
番組の最後で、ピーターの生きている間に、アメリカの黒人選手は名誉回復を果たしていたので、カルフォルニアの、彼ら黒人選手の母校に、3人の銅像が立つんですけど、ピーターの2位の部分だけ、銅像がないんです。
ピーター自身の意向で、そこには誰でも、正しい行いを考えるために立てるように、と、メッセージとともに空けてあるっていう。
そのね、いっちばん、いいエピソードの紹介のシーンで、この人ホントえらいな~、って思うとこで、満を期して「海賊とよばれた男」のしんみりする方のメインテーマが流れるんですよ!
もう、私、追い打ち受けて号泣(笑)。
ちょっとー!すごいことした人つながりで、その音楽、やめてぇ、みたいな。
もう、ほんと感動した。
番組のBGM担当の人、ここぞと偉人をほめたたえるところで、海賊のBGM使うとは、ニクイねぇ!みたいな(笑)
 
懲りずに、また「海賊とよばれた男」が見たいです。
あー、まだ涙出てきたわ。