昨日の新聞で、出光と昭和シェルの合併交渉が一年延期されたとのことでした。
やっぱ、映画の公開期間中はやめたほうがいいとかおもったのかなぁ、なんて。
出光の現経営陣は昭和シェルとの合併を来年四月までに済ませておきたかったのでした。
しかし、当初合併に賛成していたものの、出光創業家は従業員に対する社風が合わない等合併に反対にまわり、今年は出光経営陣と創業家の対立が平行線をたどるばかりでした。
ちょっと以下、歴史的に「海賊とよばれた男」のネタバレですが。
「海賊とよばれた男」のモデルとなった出光佐三ですが、彼は、戦後石油メジャーに石油を止められ、日本のエネルギー事情の未来に行き詰まりを感じます。
石油を握るものが世界を握る。
日本の経済発展のために不可欠な燃料を得るためには、ヨーロッパ石油メジャーやアメリカの意向に左右されることになるのでした。
そこで、その頃石油を国有化し石油メジャーに逆らうイランと、日本の石油業に直接パイプを築くバクチを打ちます。それが日章丸事件です。
イランは長いこと自国で生産される石油の利権を英国に奪われていました。
自分の国で生産される石油が、自国民のために一滴も使えず、英国の利益となっていたのです。
この理不尽に、イランは自国の石油国有化という手段を打ち出して真っ向から対抗しました。
さすがのイギリスも、この手段を妨害することができません。
ですが、イギリスは諸国に「イランの石油を買うものはイギリス海軍が海の藻屑とする」とばかりに、海運路に英国海軍を展開しました。
当時、イランに石油を求めに行くことは自殺行為でした。
特に日本は戦後でろくな海軍力も備えていません。
日本の船がイランに石油を求めに行くことは裸で戦地に赴くようなものでした。
それでも、日章丸は巧みに英国海軍の裏を突き、見事イランから石油を買い付けて戻ります。
アジアの諸国からすれば、白人社会に牛耳られる世界に一筋の光を当てた出来事であったのです。
この感動をぜひ、映画館で味わいましょう(^^)。
さて、現代に話を戻しますと、日本は経済大国となり得ましたが、石油業に関しては相変わらず石油メジャーが世界のメジャーであることに変わりがありません。
出光は日本国内シェア二位を誇りますが、来年の4月、シェア一位のJXホールディングスと4位の東燃ゼネラル石油が合併します。
このことによって、日本石油が合併を繰り返した末巨大化したJXホールディングスとの売上高が8兆円に開くことになり、日本石油界の再構築が必要となってきたのです。
そこで、出光は業界5位の昭和シェル石油との合併を進めてきたのですが、このシェルの母体が、かつて日章丸の時対立した英国企業なのです。
出光は開業以来ずっと社員を大事にする社風で続いて来たと聞きました。
また、合併や株式公開によって他社に口出されることを嫌い、大会社でありながら、長く一部上場も見送ってきたのです。
それゆえ閉鎖的な部分もあるかとは思いますが、人件費を削減することをいとわないシェルとの合併は、これまでの出光を否定することにもなるのです。
といって、このまま合併を見送れば、日本の石油業界はますます遅れていくことになっていきます。ジレンマですね。
日本の企業もこれからは、末端の社員にきちんと報酬がいきわたらなければ、社会全体の購買力を低めることとなり、自らの首を絞めることとなります。
どの企業も人を大事にすることがこれからの企業方針として大切になってくるのでないかと思っています。
やっぱ、映画の公開期間中はやめたほうがいいとかおもったのかなぁ、なんて。
出光の現経営陣は昭和シェルとの合併を来年四月までに済ませておきたかったのでした。
しかし、当初合併に賛成していたものの、出光創業家は従業員に対する社風が合わない等合併に反対にまわり、今年は出光経営陣と創業家の対立が平行線をたどるばかりでした。
ちょっと以下、歴史的に「海賊とよばれた男」のネタバレですが。
「海賊とよばれた男」のモデルとなった出光佐三ですが、彼は、戦後石油メジャーに石油を止められ、日本のエネルギー事情の未来に行き詰まりを感じます。
石油を握るものが世界を握る。
日本の経済発展のために不可欠な燃料を得るためには、ヨーロッパ石油メジャーやアメリカの意向に左右されることになるのでした。
そこで、その頃石油を国有化し石油メジャーに逆らうイランと、日本の石油業に直接パイプを築くバクチを打ちます。それが日章丸事件です。
イランは長いこと自国で生産される石油の利権を英国に奪われていました。
自分の国で生産される石油が、自国民のために一滴も使えず、英国の利益となっていたのです。
この理不尽に、イランは自国の石油国有化という手段を打ち出して真っ向から対抗しました。
さすがのイギリスも、この手段を妨害することができません。
ですが、イギリスは諸国に「イランの石油を買うものはイギリス海軍が海の藻屑とする」とばかりに、海運路に英国海軍を展開しました。
当時、イランに石油を求めに行くことは自殺行為でした。
特に日本は戦後でろくな海軍力も備えていません。
日本の船がイランに石油を求めに行くことは裸で戦地に赴くようなものでした。
それでも、日章丸は巧みに英国海軍の裏を突き、見事イランから石油を買い付けて戻ります。
アジアの諸国からすれば、白人社会に牛耳られる世界に一筋の光を当てた出来事であったのです。
この感動をぜひ、映画館で味わいましょう(^^)。
さて、現代に話を戻しますと、日本は経済大国となり得ましたが、石油業に関しては相変わらず石油メジャーが世界のメジャーであることに変わりがありません。
出光は日本国内シェア二位を誇りますが、来年の4月、シェア一位のJXホールディングスと4位の東燃ゼネラル石油が合併します。
このことによって、日本石油が合併を繰り返した末巨大化したJXホールディングスとの売上高が8兆円に開くことになり、日本石油界の再構築が必要となってきたのです。
そこで、出光は業界5位の昭和シェル石油との合併を進めてきたのですが、このシェルの母体が、かつて日章丸の時対立した英国企業なのです。
出光は開業以来ずっと社員を大事にする社風で続いて来たと聞きました。
また、合併や株式公開によって他社に口出されることを嫌い、大会社でありながら、長く一部上場も見送ってきたのです。
それゆえ閉鎖的な部分もあるかとは思いますが、人件費を削減することをいとわないシェルとの合併は、これまでの出光を否定することにもなるのです。
といって、このまま合併を見送れば、日本の石油業界はますます遅れていくことになっていきます。ジレンマですね。
日本の企業もこれからは、末端の社員にきちんと報酬がいきわたらなければ、社会全体の購買力を低めることとなり、自らの首を絞めることとなります。
どの企業も人を大事にすることがこれからの企業方針として大切になってくるのでないかと思っています。