昨年末から始めたホルモン治療が効いてます
月1のホルモン注射は小さなカプセルを腕から順に、お腹おしりと打っていきます。
今3回終えたとこなので左のお腹まで打たれたところです。
小さなカプセルは一月かけてじわじわ溶けて女性ホルモンを私の体に浸透させているとのことです。つまり、ガバチャは日に日に女らしくなってきているのです。正直、新しい自分に目覚めるのがちょっとコワい今日この頃です。
副作用は顔のノボセや発汗、めまいなどの更年期障害みたいなのから、乳頭が痛みお乳が腫れるや、男性機能の低下となっています。
今 顕著に出ているのは発汗です
予告なしに顔がのぼせて気がついたら額を汗がつたってます。見ようによっては机に向かっては一生懸命仕事してるみたい・・・って、ケヘッ・・だったらええのにな。
次に、問題の乳頭の痛みや腫れ。
「ずっと誰かに噛まれてる」
みたいだったらどうしよう・・きっと気が変になるよな、とか注射の前には心配したけどそれはないので一安心。
予告無しに職場で急に乳首を押さえて「いゃーヤメテヤメテ~」とか自分が身もだえし始めたら、きっともうすぐにでも退職届を出すぐらい恥ずかしいやろな、とかアホな心配のるつぼは底なし沼の如く煮えたぎっておりましたが
さらにもっと大問題の男性機能の低下
既にホルモン治療の前から「あそこ斜陽族」だったのに、この治療で一挙にとどめを刺された感じ。見事に哀れ去勢オス軍団の入試にイッパツ合格した感のガバチャです。
若い男性担当医が顔色一つ変えず・・つーか、いかにも自らのほとばしる優越感を寸止めでこらえた顔で「元気になる薬出しましょうか」とかシラっと言ってきます。
う~ん、と若干薬誘惑に葛藤するも、武士は食わねど高楊枝の日本人的美徳感覚が条件反射したのか「いりまっちぇん」と背筋を伸ばして小さく答えてしまいまちた。(えーぃ自分のバカバカーっアホバカおたんこなすー)(でもさ、もっとも使うアテもないけどよぉ)
で、肝心の病気はどうなっているかというと、もう施術をしなくても良いぐらい値が小さくなっています。
4がボーダーラインなのに今0.6しかない。
一時は23もあったのにサ。
「先生、もう私の病気は治っているんじゃないでしょうか?」
すると
「なわけねーだろーこのトーシローが、てめぇ医学のことこれっぽっちも知らねーくせに勝手な自己診断すんじゃねーよ」とばかりの表情で、
若い男性医師の横に立っている顔も体型も稀勢の里にちょっと似た感じのおばちゃん看護師さんが口元を緩めて首を横に振ってます
「ちぃ、アシスタントのてめーに聞いてんじゃねーよ おいらちゃーんと医学部を出た医師免許を持ってる先生に聞いてんだっ。だいたい女のあんたに前立腺あんのかよ。はぁ? 前立腺は男にしかねえんだよ。前立腺をぶら下げた男どうしのサシの話し合いに女のあーたがちょいりっとからまんといてほしいんですよねっ」
と心の中でほざいて稀勢の里を一瞥。
ねぇ先生、と若い男性医師の顔をのぞき込んだら、同じように口元を緩めて首が折れるくらい横にブンブン振られた。
「ま、4月まではちゃんとやらないとねーっ」
「ほぇーい」
医師には素直なガバチャです。
が、やはりこれは病院経営的にみるとガバチャはとても良いお客さんになっているのではないだろうかとも思います。
文句一つ言わないおとなしい患者が診察室に入るのは、なじみの居酒屋に入ったときと同じで
「いょっ、大将まいどっ。いらったぁーい」
ではないのでしょうか。
大声で口に出すか出さないかのちがいだけで、心の中ではえびす顔でボンボン発せられているのではないでしょうか。
居酒屋でメニューを頼むと「はい、喜んで」とか店員から返ってきたりするけど。
「あの~先生なんとなく副作用のせいなのか最近ちょっと便秘気味でして」
「わかりました。じゃあ便の緩くなるお薬も出しておきましょうかね」
そう医師が告げると、そばに突っ立っていた稀勢の里が「はい、喜んで」と心の中でガッツポーズをしたような笑顔で相づちをペッコンペッコン打つじゃあーりませんか。
てな感じで、今回もつつがなく診察は終わりました。
診察室を出ると稀勢の里がドスドス追わえかけてきます。
「それではね、ガバチャさん来月の8日の11時にまたお越し下さいねウフフ」
と笑顔で言われた。
だーかーらぁー、どーもあーたのその笑顔がひっかかるんだよなー
完全にその顔はおいらを「客」として見てるだろう。
稀勢の里はえびす顔のままで私の手に書類を手渡すと
「それでは最後にこれをレジに持って行って、あっ、ゴメンゴメン会計まで持って行って下さいね。あはは」
「ほらっ 今 レジ 言うたーっ」
てめーこのやろー、おいらをなめてたらどうなるか教えてやろーか
と、心の中のヌンチャクを抜いたガバチャなのでした。
シュンシュンシュン(ヌンチャクの音)
どーじゃー 患者の気持ちが わかったカニー