コイカツ!chapter one -3 | 青髭ラボ

青髭ラボ

宇宙の片隅でユンジェへの想いを(細々と)馳せています。
馳せすぎて文にしちゃいました。
そんな場所ですので、苦手な方はくれぐれもご注意下さいませ。




『今帰りました。今日はありがとうございました。また次楽しみにしてま…』


「いや、これはちょっとがっつきすぎかな、…いやでも」


『今帰りました。次の映画………』


「うーーーん、」


家に帰るや否や携帯に噛り付いて書いては消しを何度も何度も繰り返す。


『今日はありがとうございました。すごく、楽しかったです』


散々悩んだ結果、こんな言葉しか思い浮かばずに送信ボタンを押した。


ピロリン♪


『俺もすごく楽しかったんでそう言ってもらえて嬉しいです』


ユノの言葉を見てほっとした。


そして何故だかこの短い文面からユノの優しさを感じた。


また会いたい。


ジェジュンは素直にそう思った。


しかし自分から約束を取り付ける方法がわからなくて暫く携帯を眺めていると、新たにメッセージが表示された。


『早速で申し訳ないんですけど、次いつ空いてますか?』


続けざまに入ったメッセージに自然と頬が緩む。


(来週とか早すぎかな…、いや、でもいいかな…?再来週とかにするべきかな?)


まるで恋する乙女のように一言一句を気に掛けてしまうジェジュン。


首を傾げて悩んでいるとまたユノからメッセージが入った。


『ちなみに来週とかどうですか?』


『来週、大丈夫です!』


嬉しくて思わず反射的に返してしまった。


するとユノからすぐに返事がくる。


『ありがとうございます。じゃぁまた土曜日、今日と同じ時間と場所で』


つい先ほどまで会っていたユノ。


こうしてすぐに次の約束ができたことが胸をとくんとくんと高鳴らせる。


先ほどまでの緊張が一気に解けてソファにぼすっと身体を埋めて手に持ったままの携帯の画面を眺めた。


(この感覚ってなんだろ…)


ジェジュンはこの感覚かを知っている。


しかしまさかそれが同性であるユノに対して感じることにひどく困惑していた。


(俺、変だ…)


ユノに魅力があるのはまだ数回しか会っていないジェジュンももう気付いている。


誰でも感じるユノへの魅力。


きっと自分もそのうちの一人でしかないんだろうと思いこむことにして目を閉じた。






約束の日。


今日もまた同じ時間、同じ場所で待ち合わせをした。


人ごみの中から一際背の高いユノの頭がポコンと出ているのを見つけたのと同時に、ユノもジェジュンに気付き笑顔で手を振って走り寄った。


走り寄ってくるのを見ていると、ユノとすれ違う女の子たちが何人も振り返っていた。


(やっぱモテるんだなー)


ユノ本人はそんな視線に全く気付くことなく一直線にジェジュンに走り寄る。


「ジェジュンさん、お待たせしました」


「いや、俺も今きたところです」


「よかった。あ!今日なんですけど、見たいって言ってた映画まだ放映されてないみたいで…あの、よかったら布団買いにいくの付き合って欲しいんです」


ユノが少しはにかみながらポリポリと頭をかいている。


「あぁ、いいですよ」


意外な申し出にジェジュンは笑って答えた。


「ほんとですか!?なんかせっかくの休みの日に買い物に付き合わせてすみません」


「この辺だとどこがあるかなぁ」


ジェジュンが考える素振りを見せると、ユノがニコっと笑う。


「今日は車できてるんですよ。だからドライブしながら行きませんか?」


「…あ、はい」


(ドライブ…)


ドライブと言われて密室で二人きりになるということを瞬時に想像したジェジュンは、何を懸念しているのかと自らブンブンと頭を振った。


「ジェジュンさん?」


「あ、いやっ、何もないです!行きましょう!」


ユノとこうして会う様になってから確実に自分自身がおかしいとジェジュンは思った。


ユノといるとまるで女の子の気持ちがわかるような気になるからだ。


今まで感じたことのない感情に驚くのはジェジュン自身で、その度湧き出す感情をどう処理すればいいかわからずに困惑してしまう。


ユノに連れられてやってきた駐車場。


ジェジュンと並んで歩いていたユノが少し先を歩き出すと、ジェジュンにドアを開けて待っていた。


「あ…、ありがとうございます」


こんなことを自然にやってのけてしまうユノ。


こういうユノの行動が自分を女の子の感情にさせるんじゃないかと思った。


「えーと、とりあえず○○なら種類も多いなぁと思ってるんですけど」


「……。」


「ジェジュンさん?」


密室になった空間でシートベルトをつけることも忘れて緊張するジェジュンの顔をユノがふいに覗き込んだ。


「えっ!?あ、はい!そうですね!」


「疲れてますか?」


「違うんです!ちょっとだけ考え事…、あ、なんでもないです!」


怪しまれまいと笑顔を作ると、そんなジェジュンを見て微笑んでから車を走らせた。




to be continued...