「ご馳走さま。今日もうまかった」
いつもの習慣でありがとうの代わりにユノは額にキスをしてくれる。
いつもは恥ずかしくて俯いてしまう俺だけど、今日はユノにギュッと抱き付いて離れない。
「ジェジューン?どうした?」
「なんでもない…なんでもないよ」
駄々をこねる子供のようにピッタリ張り付く俺の頭や背中を撫でてあやしてくれる優しいユノ。
ユノの熱い体温を感じながら胸に顔を埋めると、抱きしめたままゆらゆらと身体を揺らして気持ちを落ち着かせてくれる。
心地良さに目を閉じていると、ユノが急に神妙な声を出した。
「ジェジュン…ひとつだけ、お願いがあるんだけどさ…」
静かな声で言うユノを見上げると、眉を下げて困った顔で俺を見下ろしている。
「?」
ユノの手が俺の頬を撫でて、ふぅとため息をつく。
「ジェジュン、キス、したい…」
ユノのお願いは俺が心の中で閉じ込めていた事と同じだった。
「いい?」
イヤなわけないのに、ユノは心配そうな顔をしてそう一言俺に呟く。
コクリと頷くと、ユノの顔がゆっくりと近づく。
距離が縮まる度に心臓の音がうるさい。
あともう少しで・・・
唇が重なった瞬間、心が熱くなって無意識のうちに涙を流していたことに気付いた。
触れるだけのキスは、ドクンと一度鼓動が高鳴った瞬間に終わってしまっていた。
「…なんで、泣いてんの?」
「ふぇ…、わかん、な……」
「もー、泣くなよー」
あたふたするユノを見てるとなんだかおかしくって今度は笑い出すと、コロコロ変わる俺の表情を見てユノも笑ってくれた。
その日、俺たちは狭いベッドの中でギュッと寄り添うようにして眠った。
相変わらず俺はユノを一時たりとも離さなくてしがみついたままだったけど、目が合えばユノが微笑んでどちらからともなくキスをしていた。
キスをしている時でもしていない時でも、ユノはゆっくりと優しく髪を梳いたり、頬を撫でたりずっと俺に触れてくれていた。
ユノが触れた部分から幸せになっていく。
目が会えば嬉しくて笑顔にならずにはいられない。
こんなにもときめいて幸せで仕方がないのに、そう思えば思うほど心がちくちくと痛む。
そんな時間が幸せで幸せで、一生こうしていたいって何度も何度も願った。
次の日の朝…………
一人用のベッドでギュウギュウになって眠ったベッドはやけに広く、繋いでいたはずの手はそこには無かった。
隣を見ずとも隣にユノが居ないことはわかった。
涙を流しながら目覚めた俺は、繋いでいたはずの左手を閉じた瞼に当ててまた・・・泣いた。
to be continue!?