現在まで続くジャズという音楽の中で屈指の技量を持ったピアニスト、フィニアス・ニューボーン・ジュニア。

そんな彼のダイナミックな演奏を存分に楽しめる作品が今日の一枚。

前半4曲、後半4曲でリズムセクションを使い分けているのが大きなポイント。


前半4曲はポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(dr)のマイルス組。

クリフォード・ブラウン作の“Daahoud”での目まぐるしい展開で忙しくリズムをキープするチェンバースと鋭いスティックさばきで曲調をさらに加速させるフィリー・ジョー。

そして、その2人をあざ笑うかのように置き去りにするフィニアス。まさに前人未到のプレイヤーです。


後半4曲はサム・ジョーンズ(b)とルイス・ヘイズ(dr)のキャノンボール組。

LPではB面冒頭を飾る“Oleo”から早速アクセル全開。

どれだけのハイスピードで弾ききっても全く乱れないフィ二アス。それに猛然と食らいつくサムとルイスも天晴れ。


この両リズムセクションの特色の違いを楽しむのはもちろんですが、やっぱり耳を奪われるのはフィニアスの天才的ピアノプレイ。

“Lush Life”で聴かせる、ピアノソロでの完璧なまでの構築力、一音の説得力。

ここまで濃密なピアノ世界、なかなか他では聴けません。


レイ・ブラウンやロイ・へインズ等、幾多のジャズジャイアンツが彼を指名したのが頷ける、その魅力をダイレクトに伝えてくれる作品です。


★★★★★(5点満点)


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