アルトサックスプレイヤーを語る上で外せない、まさに大物、キャノンボール・アダレイ。
彼がブラジルのプレーヤーとボサノウ゛ァに本格的に取り組んだのが今回紹介する作品。
キャノンボールが伸び伸びと快適に歌いまくるサックスはボサノウ゛ァとの相性抜群。
溌剌とした音色には翳りがなく、ジャケ同様の青い海のような爽やかさを感じます。
しかし、聴けば聴くほど彼はかなり完成されたプレイヤーだった事に改めて気付かされます。上手すぎる!!
バックのミュージシャンもさすが現地のプレイヤー達、ボサのグルーウ゛のツボを心得ているため、大変心地良い。
無名のメンバーの中、見慣れた名前が…そう、セルジオ・メンデスがピアノで参加しているのです!
歯切れの良い、メロディアスなソロを随所披露しています。
全体的に佳曲が並ぶ中、アントニオ・カルロス。ジョビンのBossaスタンダードを押しのけ、個人的にベストトラックに推したいのは、メンデス作の“Groovy Sambas”です。
フルパワーで耳を惹くメロディを吹くキャノンボール、自作曲だけに気合みなぎるソロで応戦するメンデス。
次曲、“Once I Loved”との対比も効いています。
梅雨時から初夏にかけて無性に聴きたくなる一枚です。
★★★★☆(5点満点)
