スタンリー・クラークのアルバムの客演でグラミー賞を獲得し勢いに乗る、上原ひろみ(P,Key)の久々のトリオ作。
ジャンルレスのスーパードラマー、サイモン・フィリップス(さすがジェフ・べック好きの上原ひろみ笑)に、職人アンソニー・ジャクソン(B)という、
どう打ってもきちんと響いてくる屈指のリズムセクションを従えて、まさに縦横無尽に上原ひろみのピアノが踊っています。
曲想はジャズというより、やはりこれまでの路線を踏襲してのロック寄りのアグレッシブなアプローチ。
2曲ほど変幻自在のキーボードがアクセントとして入ってきて、サウンドのバラエティ性も豊かです。
ジャズファンはもちろんの事、プログレ、メタル系リスナーもすんなり聴けるほど間口の広い作品だと思います。
上原ひろみ、弾きまくってもダレないし、彼女の笑顔が音から伝わってくる。今本当に好調なのでしょう。
サイモンのドラムをここまで堪能できる盤も希少ではないでしょうか。
また、ミシェル・カミロやペトルチアーニと共演してきたアンソニーの主役の音を何段階も上質の音に仕立てる低音はいつ聴いても真のプロの技を体感できます。
ラストのベートーベン以外はオリジナル曲で固めても、ここまで聴かせるとは。
ドラマチックな展開の連続と各演奏陣のコンビネーションが決まる瞬間が最高です。
しかし、これからもっと凄い作品を作ってくれそうな期待をさらに持ってしまいました…
★★★★☆(5点満点)
