昨日の記事でも少し触れましたが小布施は葛飾北斎ゆかりの町としても有名。
葛飾北斎は80歳を過ぎてから90歳で亡くなるまで
4回もこの地を訪れていて多くの絵を遺しています。
江戸時代に高齢で江戸から小布施まで行くだけでもすごい!!
前記事で触れた岩松院本堂大広間の天井絵「八方睨鳳凰図」もその一つ。
今回は行きませんでしたが、10年ほど前に伺ったときは観光客も少なく
天井絵の真下に寝転んで絵を眺めることも可能でした(今は無理かも)
今回は北斎美術館が目当て。
北斎美術館は撮影も可能(三脚、フラッシュは不可)
祭屋台の天井絵(こちらの屋台天井絵は複製)
本物は見やすい通路側に設置されています
北斎の面倒をみた豪商「高井鴻山」の記念館
高井鴻山本人も絵を描きます。
室内に上がることもできます。
葛飾北斎はじめ日本の多くの浮世絵は明治以降海外でも高い評価を得、
ゴッホやセザンヌたちヨーロッパ印象派の画家たちにも多くの影響を与えたと言われています。
美術館のシアタールームでは丁度、浮世絵と印象派の画家たちを取り上げた映像が流れていました。
全く意図していなかったんですが今回の旅のお伴に読んでいたのがこの本。
キュレーターでもある原田マハさんの「たゆたえども沈まず」
日本の画商とゴッホ兄弟の史実に基づくフィクションです。
ゴッホの「タンギー爺さん」の背景にも浮世絵が描かれていて
ゴッホはかなり北斎や英泉らの浮世絵の影響を受けたと言われています。
ゴッホの生涯はご存知のとおりの最期を迎えることになり
彼の一番の理解者でもある弟のテオも苦悩の人生を歩むことになります。
フィクションなのに、もしかしたら彼らは
本当にこんな会話をしたかもしれない・・・
と思ってしまうほどゴッホ兄弟の苦悩が目に浮かぶような小説でした。
北川景子さんの帯ではないけれど
私もこの本と旅をしてしまった。
会えるはずのないゴッホと北斎と一緒に。