日本は発展しないのか | おばちゃんの経済自習室

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経済なんかサッパリしらなかったおばちゃんが経済を勉強してみるお部屋。

国債にも絡む話ですが、ちょっと休憩して表題の件を考えてみます。

中野さんと同世代(ちょっと下)の私は思いっきりロスジェネど真ん中です。
ご多聞に漏れず、就職氷河期に突入して新卒では就職できず、長い期間フリーターをやり、
初めて正社員になった会社では生活保護よりも安い給料でサービス残業大会でした。

そういう中で、さんざん戦後の好景気やバブルでおいしい思いをしたジジイどもが
「日本はもう経済成長しない!」とかテレビや新聞にしたり顔で話しているのを聞いて
常々苦々しく思っていました。
(無論、戦後の発展をもたらしてくださった世代の方々には感謝の気持ちでいっぱいです)

世代間抗争がいいことだとは思いませんが、そう言い切って発展を諦めてしまうことで、
安月給で寝る間を惜しんで働く若い世代がどう思うか考えないのかと。
そりゃ草食にもなれば引きこもりもするし、リスク犯してまで子供なんか作らないさ。

政治家なり経済・財界のトップにいる人たちには、次の世代もその次の世代も
目標を持って働き、幸せな生活を営むことができる日本という財産をどうやって残すのか、
それを掲示し、そのためにできる事を自ら率先して行い、国民に協力を求めるべきじゃないのかと。

「日本はもう発展しまてーん。残念でした☆」じゃダメなんです。
そんなこと言う国に誰が税金なんか払いたいもんか。
サービス残業や下げたくもない頭を下げて会社を発展させようなんて思うもんか。( ゚д゚)、ペッ

「こんな日本にしたい、そのために必要なのはこれだと思う。」
「それを国が主導して作るために足りないお金を国債として発行させてほしい」
「完成した暁には、企業がそれをこのように役立てて、このような経済効果をもたらし、
 最終的に国民に所得としてペイバックできる」
「だから、それが実現して所得が増えたときには国に対して税金の形でその代価を支払ってください」

こういう議論がどうして起こらないのですか。
どうして最初から「公共投資なんか悪だ!」「お金がないんだ!」「もう発展しないんだ!」
と決め付けてしまうのですか。

今なら電柱の地中埋設化がある、学校や病院の耐震化がある、老朽化した道路、トンネル、橋梁の補修、
実は全く行き届いていない地方都市の狭くて渋滞する幹線道路の改善、
これだけでも相当なデフレギャップを埋められるはずです。

また、計画が具体化してきましたがリニアの全国整備、清水建設がぶち上げた海上都市構想
技術的にはほぼ完成しているが予算の関係だけで行き詰っているというガンダム・プロジェクト
自動車業界が研究を進めている自動運転システムなどなど、日本には未来への希望を持たせてくれる
色々な発展の要素がたくさん眠っているのです。
どうしてこれらを100年後の国のグランド・デザインとして掲示してくれないのですか。

目先の国債残高が気になるのもわかります。
このデフレで今を乗り切るのが精一杯なのもわかります。
でも、前を向かないと、上を見ないと人は進んで行けない。
そのための何かを、みんながそこに向かって力を合わせたくなる未来を見せること、
それが国や企業のトップに立つ方々のノブレス・オブリージュだと思うのです、おばちゃん。