ども。へーさんです。ゴールデンウィークに入りました。今年は２年ぶりに新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のないゴールデンウィークという事で、国内に限ればわりと盛況との事です。それはそれで喜ばしい事ですが、お願いだから感染者数は増えないでほしいです。そんな所で1558曲目。
渡辺満里奈「新しい気持ち」
画像は収録の『CD選書 渡辺満里奈ベスト・コレクション』
おニャン子クラブからデビュー、現在もタレントとして幅広く活躍されている渡辺さんの、12枚目のシングル曲。
柔らかくホップするようなリズムが、ほのかな高揚感と落ち着いた上品さを感じさせる、ミディアムテンポの曲。まぁ地味と言ってしまってはそれまでなんですが、ガーンと来るような衝撃はなくとも、確かな穏やかさが感じられます。
サビが、♪ココロに～ がスタッカート気味の一音一音しっかりと発音する歌い方に対し、次の♪新しくて強い気持ち～ が三連符の滑らかなメロディで、とてもメリハリが効いていて面白いです。渡辺さんのボーカルは基本詰まり気味で苦しげですが、この三連符はとても気持ち良さそうで流れがあります。
さらに、サビの最後♪もう瞳は曇らない～ のメロディがまたいい仕事をしています。あっさりしちゃう所に自然にアクセントをつけています。
さらにさらに今回、Ｂメロで一人ハモりをやってます。渡辺さんは歌はあんまり上手ではない（失礼）ので、ハモっているという印象はないのでちょっとびっくりしました。12枚目のシングルで、歌手活動も後半の頃の曲なので、なんだかんだでそれなりに歌唱力は向上していたんですね。
歌詞は、彼と過ごす事で自分の中に感じた“新しい気持ち”について描かれていて、たぶんわがままを言ったり寂しくなったりしたけど、彼の存在が大事になる事で、彼を思う気持ちが揺るぎないものになっていった、という事ではないかと思います。それが新しいだけではなく“新しくて強い”や“新しくて深い”と表現されているんだと思います。楽しいとかだけじゃなく、時を経て相手の事を知り、しっかり信じあえる恋愛というのをあくまでライトに描いています。
おニャン子在籍時のガンガンヒットしていた時代でもなく、急速に渋谷系化していた時代でもない、まぁぶっちゃけ地味な立ち位置の曲ですけど、無理なく穏やかに聞ける佳曲だと思います。
この曲をはじめ、今井美樹さんや多くのアイドルに曲を提供していた上田知華さんが、昨年秋に亡くなっていた事が先日発表されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
「新しい気持ち」渡辺満里奈
作詞：戸沢暢美
作曲：上田知華
編曲：清水信之