卵子凍結とは 仕事と出産の両方を叶える方法
山口市議会議員の部谷(へや)です。
ここ最近メディアで卵子凍結や、精子の凍結について取り上げられる機会も増え、皆様も目にすることがあるのではないでしょうか?
本日は6月議会にて取り上げた「卵子凍結助成」についてご紹介します。
①卵子凍結とは
卵子凍結は、女性の卵巣から採取した卵子を凍結保存する方法であり、数十年にわたって保存が可能です。
②何故必要なのか?
なぜ卵子凍結が必要なのでしょうか?女性の卵子は年齢とともに老化し、妊娠が難しくなる傾向があります。特に35歳を過ぎると妊娠率が低下し、同時に流産のリスクも上がります。早めの結婚をすれば良いと言われるかもしれませんが、現在の日本の平均初婚年齢は女性で29.4歳であり、今後も遅くなる可能性があります。また、第二子を望む際にも不妊リスクが高まるため、若い時に卵子を凍結し、妊娠を望むタイミングで凍結した卵子を利用することで、出産の選択肢を広げることができます。また、女性が仕事に打ち込みたいという意欲もあり、卵子凍結の希望も増えています。
③社会情勢
社会情勢としては、2022年12月に東京都が卵子凍結の支援策を発表し、注目を浴びました。2023年度からは健康な女性の卵子凍結にかかる費用を1人あたり約30万円程度助成する予定です。また、千葉県浦安市も2015年から卵子凍結への助成を行っており、順天堂大学との協力で実施されました。2018年までの支援期間中には29人が利用し、2021年には34歳で卵子凍結を行った女性が38歳で出産したというケースもあります。他にも京都府でもがん患者を対象に助成を行っています。
④山口市在住 卵子凍結を望む女性
地元の声を伺ってみると、山口市在住の33歳の女性は「今は仕事に時間を使いたい。そのために卵子の凍結を行い、将来的に仕事に区切りをつけたら、その卵子を使って出産をしたい」と述べています。しかし、山口県内には卵子凍結を受け付ける病院が少なく、ほとんどが不妊治療の一環としての提供に限られているとのことです。現状では、社会的な理由やパートナーの有無によって卵子凍結が制限されていると感じているようです。
⑤まとめ
以上のような背景から、卵子凍結助成は出生率向上策の一環として、また山口市の希望出生数を実現するために有効な施策と考えられます。山口市では、卵子凍結に向けた研究や検討を進めると同時に、県に対して助成の要望を行うこと、また山口市内の病院に卵子凍結設備助成や社会的な理由による卵子凍結の提供を医師会などに依頼をすべきであると考えます
参考:メリット デメリット
最後に簡単にではありますが、メリットデメリットを記載します。是非周りの皆様と議論してみていただけると幸いです
メリット
- 将来の妊娠計画に柔軟性をもたらす
- 年齢の制約を受けずに卵子を保存できる
- 安定した卵子の品質を保つことができる
- 医学的進歩により凍結・解凍の成功率が向上
- 社会的・経済的な理由から出産を遅らせたい場合に選択肢となる
- 費用がかかる
- 凍結・解凍に伴うリスクが存在する
- 凍結した卵子の保管期間に制限がある
- 妊娠・出産に至るまでのプロセスが必要
- 妊娠に関連するリスクが年齢とともに増加する
- 費用が高い(1回一万円前後)
- 凍結後、使用する人の率が低い