「心が殺されそうになったら、まず逃げる。今いる場所から逃げてください。あとのことはそれから考えればいいのだから。命より大事なものなんか、この世にありませんからね。」

あれ?果歩さんのこの言葉、どこかで聞いたような。

ああ、そうか、私が娘たちに何度か言ってきた言葉に似ているんだ。

次女の高校受験のとき。
成績で振り分けられる受験校に違和感を感じていたのだろう。県内トップレベルの女子校を勧められていたにも関わらず、専門課程のある共学校を、選んだ。その次女に同級生は「それって逃げじゃない?」と言ったという。

下を向いて辛そうに打ち明けてくれた。

「なんで?逃げでも良いじゃん。逃げちゃいけないの?」
と私が訊くと、顔を上げた。

「普通の母親はそういうこと言わないんだよ」
と次女は楽しそうに笑った。

三女の登校拒否のとき
「学校なんて、命をかけて行くところじゃありませんから。行きたくないなら行かなくていいと思う」
と抱きしめた。

「あのとき、行かなくて良いと言ってくれたから、転校先を自分で探す気になったよ。やっぱり高卒は持ってないとヤバくね?と、逆に危機感もったね」
と後に三女は笑った。

長女の出勤拒否と三女の登校拒否がちょうど重なって、二人でカラオケに行ったと聞いたときも
「そりゃ、良い考えだ。楽しかった?心がやられないうちに、とりあえず逃げて置いてよ」
と言うと
「やっこ、でたー」
と3人姉妹にハモられた。

果歩さん、逃げるのって、結構勇気だよね。

#南果歩
#乙女オバさん
#人生は予測不能
#自分で自分を幸せにする方法
#明日も進みます
#多分明後日も進みます
#時々休んでまた進みます
#夢見る頃を過ぎても夢を見よう
#明日の私に出会うために