朝、目が覚めるかわからない、90過ぎた婆さんの言葉
「家ついて行っていいですか」様々な人が登場する。でもこのひょうひょうとした婆ちゃんの言葉、何故か俺の胸に突き刺さるのだ。特にディレクターが100まで元気でいられますよ、そんな意味の言葉をかけたとき、何を言っているのだ。明日の朝目が覚めるかわからない。そう答えた婆ちゃん、今までさまざまな年寄りが登場していたが、こんな答えをした婆ちゃんは初めてだった。でも俺にはその言葉が胸に響いた。俺は77になっているが、このところめっきり健康に自信を失ってきた。人が参るとき、最初に足が弱まる。次に食欲が細くなる。そんな話を聞いたことがある。毎朝ウオーキングを心掛けているが、間違いなく以前より足の運びが遅くなっている。足腰が弱っているのだ。さらに以前は間食をするのが楽しみだった。ところが最近間食すると胸やけが激しくて、アンパンもドーナツも、毎日暑いからアイスクリームも食べたいが、胸やけが怖いし、食べれば三度の食事が食べられなくなる。つまり食欲が落ちているのだ。黒柳徹子は今でもステーキを何枚でも食えると話していた。元気で長生きする人は食欲が違うらしい。俺は糖尿病だから、食べる事は気を付けている。しかし最近は食べすぎるようなことは無い。食欲に赤信号ということだ。つまり健康寿命に黄色信号が点灯したようだ。婆さんの朝目が覚めるかわからない。その言葉が実にリアルに聞こえたのだ。歳をとるということは寂しいことだと感じるこの頃である。