悪い奴らがのさばる世の中は悲しい

   このところ世界のあちこちで重要な選挙が続いている。まず一番はロシアの大統領選挙、しかしこの選挙は形だけで最初から結果は分かっている。当然プーチンの圧勝で終わったが、それでも終身大統領の宣言はさすがにしなかった。次はイギリスとフランスの議会選挙、EUの選挙についてはよくわからないが、フランスにおいて右翼政党が票を伸ばしたことから、マクロンが電撃的な議会解散をした。右翼の伸長が許せなかったことに対しての選挙だったが、第一回目の結果は右派が勝ったが、フランスの選挙方式は複雑な小選挙区制、50パーセントの得票率が無い時は決選投票となり、その結果右派は惨敗して中道と左派連合の勝利となった。これでマクロンの欧州戦略は基本踏襲されることになった。何はともあれ一安心した俺である。もし右派が伸長したならば、ウクライナ支援も完全に滞ることになったからである。イギリスでは保守党が大敗し労働党が14年ぶりに政権に返り咲いたということだった。外交面での変動はよく理解できないが、保守党の内政失敗が原因だろう。大体EU離脱を主導したジョンソンの政策全く実現しなかった。大局的見地からしてイギリスはEUの旗振り役を担うべき国家で、この離脱は多分大きな間違いのはずだ。さらにこれから始まるのはアメリカである。バイデンの資質にはどうも無理があることが明らかで、言いよどみや失念が多く、とても大国アメリカを担う重責には問題ありと思わざるを得ない、ところが俺は下りない、たまたま具合が悪いだけで、全く問題ないとして候補を辞退する気持ちは無いようだ。これではトランプに勝てないだろう。トランプとバイデンではその政策が全く違うから大変である。特にロシア外交においてはトランプは完全に腰抜け外交ということになる。プーチンはトランプの勝利を確信して、ウクライナ戦争も思う通りの進行に自信を深めている。ロシア外交におけるプーチンのやり方は、ウクライナが初めてではなく、旧ソビエト連邦から独立した国々のロシア系住民保護の名目での侵攻各地で行っているようである。これはヒットラーの戦略と似た部分があり、自国第一主義として、不干渉を貫くと、結果的にとんでもないことになるかもしれない。嫌な予感を感じる俺であります。