プーチンと西側諸国の対応 

 BS世界のドキュメンタリーNHKのBS放送でプーチン外交に対する西側諸国の対応について詳細な報道を見させてもらった。プーチンはロシア以前のソ連邦の時代を通じて、最も長い指導者としての地位を確立している。ソ連邦が崩壊して、冷戦が終結し、新しい時代の到来を誰もが予感した。ソ連邦はロシア革命後新しい国家体制としての共産主義を推し進めたのだが、その新しいシステムは人類初の試みとして数々の成果もあげたが、経済的側面では新機軸が機能せず、完全に破綻し、ゴルバチョフにより共産主義体制は清算された。そんな崩壊したソ連、そして新生ロシアに登場したのがプーチンである。西側諸国は登場したプーチンを過小評価していたのだろう。プーチンの願望は間違いなく、かっての強国ソ連邦の再生だったのに違いない。ソ連邦崩壊後ロシア経済は混とんとしていた。そんなロシアだがソ連邦が残した軍事力は健在だった。その辺の事情を西側諸国の指導者は把握できていなかった。彼らは強いソ連は崩壊したことで安心していたのだ。そしてプーチンが登場したとき、プーチンが何を目指そうとしていたのかについて深く考慮しなかった。プーチンの目的に早く気が付けば、ウクライナ侵攻は防げただろう。西側諸国の指導者は何人も変わった。アメリカはオバマ、トランプ、バイデンと三人変わったが、プーチンについて真剣に対応を考えることはなかった。何故ならヨーロッパのことだからである。プーチンがウクライナに侵攻して、目が覚めたのだ。放置しているとヒットラーの二の舞になるかもしれないと、今小出しにウクライナ支援をしているが、もっと大胆に支援すべきである。兵器の援助だけでなく、しかるべき兵員の援助も開始しなくてはいけない。プーチンに西側は決して黙っていないことを自覚させなくてはいけないのだ。強い指導者の出現を願う爺であります。