おはようございます!
さんくるです。

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叔母が入居したのは入居金8,000,000円、月額利用料228,000円という介護付き有料老人ホームだった。
今これを書くためにホムペを見たら( ̄□ ̄;)!!値下がりしちょる!
現在は入居金7,500,000円、月額利用料199,800円だって。1年ぐらいで50万も下がるものなの?
 
私は介護付き有料老人ホームを検討したことがないのでこれが高いのか安いのか判断基準がない。
ただ、移ったという話を聞いて辰男号で初めて訪れた時「なんか怖い」気がした。
これは霊感とか何とかその手の怖さではなく、管理が行き届き過ぎているというのか、人が何十人もいる気配が全く感じられなかったからだ。
 
入居者の安全を守るための策なのであろう。
予め何時頃何人で行くということを伝えておかねば入口は開けてもらえない。

 
色々な病態の人がいるから仕方ないとは言え、エレベーターも管理者の人がコントロールしていてボタンが押せないようになっている。
 
寝たきりではない老人たちは部屋の前に置いてある椅子に黙って腰かけて、互いに会話したりもしないのだ。
 
なんだろうこの違和感は。
 
叔母は個室で横になって迎えてくれたが、口数も少なく虚ろな顔つきになっていた。
 
次の次の週は私が仕事でお昼に近くまで行く用事があった。
せっかくなので母にお弁当を持たせ、叔母のところで私の仕事が終わるまで待っていてもらうことにした。
叔母さんに「ごめんね。うるさいだろうけど、4時間ぐらい預かってね」とお願いしたが、ニコリともせずにうなずいただけだった。
叔母の様子が気になりつつも母を置きざって仕事に向かった。
帰りに母を拾って話を聞くと、二人きりになっても同じようにぼんやりした様子だったらしい。
お昼ごはんのために叔母を部屋まで迎えに来て送ってきた時以外、施設の人は目にしなかったと言う。
寝たきりになっていた叔母の部屋は、母が気づいて開けるまでカーテンも閉め切りだったようだ。
 
二人で「困ったねぇ」と俯きながら山手線に揺られて帰った。
 
次の日従妹に電話すると、彼女ももちろん気にしていて既に次の施設を探しているところだった。


孟母三遷ならぬモー娘三遷である。

さらにつづく



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昭和20年代中盤の国体開会式。
この中のどこかに母が……
私にもどこにいるかわからん。
 

 

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