乱暴と待機 | 昨日を振り返らないなんて言わないで

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先日、今池のキノシタホールで映画鑑賞。お昼ですが、メンズデーで1,000円でした。

$昨日を振り返らないなんて言わないで-キノシタホール

封切作品はあまりやらなくて少し前の作品をセレクトして上映する名画座的なシアターですが、設備も悪くないし入場料も安い(当日一般1,200円)ので穴場的な劇場です。年間会員12,000円で観放題というのもあるようです。

さて、観に行ったのは『乱暴と待機』という作品。もともと舞台演劇の作品を映画化したものだそうです。出演は基本的に浅野忠信、小池栄子、山田孝之、美波の4人だけ。ただ、みんなキャラが濃いのでかなり見ごたえあります。ストーリーは・・・説明するのが難しいので、予告編(You tube)を見てください(汗



ということで、無理やり書いた感のあるレビューは画像の下。

$昨日を振り返らないなんて言わないで-上映


『イラッとしながらわらって』

登場人物は4人。ヒモ生活な上に女好きの番上(山田孝之)、年上妻で妊娠7ヶ月を過ぎてもスナック勤めをやめられないあずさ(小池栄子)、その同級生の不思議ちゃん奈々瀬(美波)、奈々瀬がお兄ちゃんと呼ぶ幼馴染の英則(浅野忠信)。番上とあずさが、奈々瀬と英則の近所に引っ越して来たことから騒動は始まります。

濃い~わ~(笑

山田孝之はやっぱりどんな役やっても上手いけど、生活が「乱」れたダメ男やらせたら若手No.1じゃないだろうか。
小池栄子はもしかしたら素のままかもしれないけど、セリフも眼力も身体も「暴」力的なまでの迫力は存在感ピカイチ。
美波はモデル的イメージと今回の面倒くさい不思議ちゃん役のギャップはすごいけど、家で「待」っていて欲しい妹キャラ第1位に認定。
浅野忠信は僕の中ではもうひとつのジャンルだけど、どんな変なキャラでも淡々とやってのけてしまう自然体にこれからもいろんな役の「機」会を。

ストーリーに戻りますが、あずさが比較的まともだけど基本的にみんな変なヤツに見えてしまいます。でも、何だか全員自分に重なるところを感じてしまうんですよね。ついつい快楽に流されてしまう自分、周りに嫌われるのがいやで八方美人な自分、わが身の不幸の責任を他人に求めてしまう自分、突っ張っていても心のどこかでは甘えたい自分。まあ、結局人間って基本的にみんな面倒くさい生き物なんだよね。それが上手いこと引っかかって、お互い受け入れることができたときに、何だかんだ言いながらも長く一緒にいられる関係になれるんだろうね。

クスクス笑いながら、ドキッとしながら、コッソリ萌えながら、時々イライラしながら、なんとなく生温かく優しい気持ちになれる面白い作品でした。