「あ~やっぱり緊張するなぁ・・・・・」


校舎に入ると、先輩と思われる人たちが何やらパンフレットの

ようなものを新入生に配っていた。


晴奈と優衣は一枚ずつそれを受け取り開いてみる。そこにはク

ラス表と校舎の地図が書いてあった。


同じ学校から二人だけ。予想はしていたものの、案の定・・・・・。


「はぁ~。まじ最悪。クラス違うし階も違うじゃん」


「本当だぁ~。じゃあ終わったらまたメールして?」


そう言うと、不安そうな晴奈をおいて優衣はさっさと生徒たち

の群れに消えていってしまった。


「ちょっ、ちょっと・・・・・」


晴奈はひとり取り残されてしまった。


「この地図わけわかんない!ここどこだよ!」


ひとり取り残された晴奈は、わかりにくい地図を片手にイライ

ラしていた。


「え~と、ここがこの階段で・・・・・」


「あの~?」


晴奈がブツブツ言っていると、ひとりの女の子が後から声をか

けてきた。


「え??」


「クラス何階ですか?」


少し引きつった笑顔で笑いかける晴奈。


「あ、一緒だ! 一緒に行こう?」


そう言うとその女の子は晴奈の腕をひっぱった。


「えっ、・・・・・うん」


晴奈はひっぱられるようにしてついていく。晴奈と同じ茶色い

髪に短いスカート。


晴奈は引きずられながらも不思議と親近感がわいていた。


これが理恵との出逢いだった。


理恵とはクラスは違ったものの、2つ隣のクラスということも

ありすぐに仲良くなった。


クラスに入るとまだ半分くらいの人しかいなかった。


まずは席を探して自分の番号のある席に腰をかけた。晴奈の席

は窓際の真ん中あたり。太陽の光がポカポカと机に差している。


机に触れると少し温かい。


晴奈はふと空を見上げた。その空は雲ひとつない綺麗な青空だ

った。


「綺麗だなぁ・・・・・・」


晴奈はしばらく何かにふけるように見上げていた。


徐々にクラスに集まってきた人たちの笑い声でふと我にかえる

と、晴奈は教室を見回した。


晴奈のほかに2人茶色い髪をした目立つ女の子がいた。


ひとりは少しぽけ~っとしているけど優しい感じ。


もうひとりは髪が長く、机に鏡をセットし化粧直しをしている。


とても可愛いらしい顔の女の子だった。


これが幸子と由香の出逢い。


しばらくすると担任の先生がきて私たちを廊下に‘‘あいうえお

順”に並ばせた。体育館に行き、入学式が始まり退屈な校長の

話・・・・・・。いつもより早起きした晴奈はその間に寝ようと目をつ

ぶった。


「ねぇっ。名前なんていうの?」


ひとり違う世界へといっている晴奈に誰かが話しかけてきた。


目を開けると横に並んだ列の2つ隣の子が晴奈に話しかけてい

る。その子はさっきクラスで鏡にむかって化粧を直していた由

香だった。


「晴奈だよ!そっちは?」


「由香!! さっき教室で仲良くしたいなぁ~って思ってたんだけ

ど、ずっと外見てるから話しかけにくくて・・・・・」


「あ~ごめん!何も考えてなかったんだけどさ」


「そ~なんだぁ~!」


 


入学式終わり、教室に戻ってくるころには晴奈は由香と仲良く

なっていた。


帰り際に由香と携帯の赤外線でメルアドを交換して、


「また明日ね~!」


と言って晴奈は先に教室をでた。








                         ☆つづく★