始まり始まり~!
「はい・・・・・・気をつけます」
美緒はそう言って、交番を出た。
しかし、美緒の頭の中は不審者のことではなく、
お礼にもらった一万円のことばかりを考えていた。
(なんて、ラッキーなんだろう。ゲーム機も拾えたし)
美緒は黒い携帯ゲーム機をポケットから取り出した。
画面を見ると、犬のおまわりさんがいる交番が
表示されている。
(あれ・・・・・いつの間に、こんなところ魔ですすんだ
のかな?)
美緒は不思議のに思いながら、画面に表示されてある
文字を読んだ。
『拾った木の実はタヌキさんのものだった。
タヌキさんからお礼に葉っぱのお金をもらう』
「へー。ゲームのほうでもお礼をもらえるんだ」
画面の中で、ウサギのミオがバンザイを繰り返している。
その下には『レベルがあがった』という文字が表示されていた。
現実と同じように喜んでいるゲームのキャラクターを見て、
美緒はこのゲームを続けたくなった。
よく考えれば、この携帯ゲーム機も交番に届けないと
いけなっかた。
お金とはちがうが、落し物のなのはまちがいないのだから。
だけど、美緒は携帯ゲーム機が欲しかった。
これを持っていれば、みんなといっしょにゲームの話題で
盛り上がることができる。
「・・・・・・・・・・少しぐらい借りていてもいいよね。
せめてこのゲームが終わるまで」
まるで神さまに言い訳をするように、美緒はつぶやいた。
あたりに誰もいないのを確認して、ランドセルの中に
黒い携帯ゲーム機を押し込んだ。
美緒は自分が興奮しているのに気がついた。
心臓がドクドクと音をたてているのがわかる。
悪いことをしていると思ったが、それよりも携帯ゲーム機を
手に入れたことがうれしかった。
いつの間にか、夕陽が通学路の景色を赤く染めている。
家に向かって走り出した美緒の姿も、血に染まったように赤かった。
次の日の朝、美緒は黒い携帯ゲーム機を持って学校に向かった。
歩きながらゲームを進めていると、ゲームの中のキャラクターも
学校に行かなければいけないことがわかった。
現実の世界と同じように、ゲームの中の朝も時間になっていて、
動物たちが、ランドセルを背負って、学校に向かっている。
つづきあるからみてね~!