どんなに壮大なビジネスモデルを創案しても、インフラを構築している企業でない限り、結局のところ新しい事業を興す場合の経営資源は極めて限定されており、よりフォーカスされたランチェスター戦略をとらざるを得ない。
つまり、小さな成功モデルを作り上げることになる。
この成功モデルの作り方が重要になる。
どんなに小さなビジネスであっても、将来的な展開・成長に対しての戦略イメージをもって挑むかどうかによって、事業構築の仕方が異なってしまう。
ここが、一般的に言われる「商売」と「事業」の違いになる。
目の前の顧客と自店の売上利益のみに意識を持たせているか、ひとつの商売とはいえ、その中に商売のセオリーや普遍性を見出そうとしているかは本当に大きな違いである。
地域密着型商売をビジネスの領域にまで思いを馳せて、眼前の商売に取り組むことができるので、私には極めて楽しいテーマになる。
大それたようであるが、地域密着型商売は社会全体の価値観やシステムを変革させるだけのパワーもあるように思う。
◆新しいタイプのフランチャイズビジネス
地域密着型商売とビジネスの関係として、具体的な想定モデル例がある。
それは「7対3FCビジネス」である。
何かというと、7割が標準化された商品やサービスで3割が地域ごとに特徴付けられたオリジナル商品やサービスで構成されるFCモデル。
本来のFCビジネスは、どんな地域に行っても一定の品質の商品やサービスが確実に提供しますということを約束(ブランド)にしたもの。
でも、正直言うと、北海道に行っても、高知に行っても、大阪に行っても、沖縄に行っても、同じものが提供されても楽しくない。
北海道と東京と大阪では、それぞれの地域性や特産品などによるオリジナルのメニューがある方が楽しいはず。
たとえば、マクドナルドでさえ、地域ごとに3割程度の地域オリジナルバーガーがあれば楽しい。
もちろん、地域密着なので、地元の人たちから認められる品質であり、地元の人たちの人気を獲得することが必須になる。
そんなハンバーガーがあれば、私なら、地方に行けば思わず寄ってしまう。
まったく知らないお店にはなかなか入りにくいが、FCブランドとしての信頼があればこのカスタマイズは顧客にも容易に受け入れられ、フランチャイジーの経営者やスタッフもさまざまな創意工夫を実施することができ、働く人にも楽しさがでる。
言葉づかいですら、方言が個性になり、標準語などを話す必要もないということになる。
地域密着型商売の中に、これからの時代のいろんなヒントがある。