
二子玉川グレース病院で看護師として働く堤素野子は、31歳になり今後のキャリアについても悩みながら忙しい日々を過ごしていた。患者に感謝されるより罵られることの方が多い職場で、休日も気が休まらない過酷なシフトをこなすが、整形外科医である恋人・翔平と束の間の時間を分かち合うことでどうにかやり過ごしていた。
あるとき素野子は休憩室のPCで、看護師と思われる「天使ダカラ」という名のツイッターアカウントを見つける。そこにはプロとして決して口にしてはならないはずの、看護師たちの本音が赤裸々に投稿されていて……。心身ともに追い詰められていく看護師たちが、行き着いた果ての景色とは。
映画「いのちの停車場」やNHK連続ドラマ「ディア・ペイシェント」など、数々の話題作を送り出してきた、現役医師でもある著者の最新作!終末期の患者が多く入院する病棟で働く女性看護師の目を通して、医療現場の現実や限界をリアルに描いたエンタメ長編!
患者さんに、最期まで笑顔でいてほしいから--
<感想>
看護師の目線でことこまかに書かれている。どんなに看護師が大変かがよく分かる内容だ。
文句や罵詈雑言を浴びせる患者、またその家族。認知症であるばかりにそういう行為に及んでしまったりと、なかなか難しい。
自分がいつニュースに流れるような殺人看護師になるのか、ひょっとしたら表裏一体の、ぎりぎりの中にいて、毎日が綱渡りの最中にいる。
看護師不足が叫ばれる中、最後素野子は激務からミスを連発し、危うさの中にいた。が、ぎrぎりの中で良心が救ってくれた。
最期、大原があんな性格悪かったのによくなっているとか、いつの間にか激務が改善されて主任になっているところなどが不自然に思えたけれど、ぜひいろんな人に一度は読んで、病院という場所に思いやりを持ってくれればと思う。