※※ この本を読んで一言 ※※
倉阪さんは真剣にホラーモノを書いたと思うのですがどうしてもバカミスに思えてしまうのは、私の偏った読書遍歴のせいかもしれません(笑)。
※※※※※※※※※※※※※※※
久しぶりに倉阪鬼一郎さんの作品を読みます。
この作品の特徴の一つに本の薄さがあります。全部で154ページ。
しかも1ページの文字数が少ないので、遅読の私でも1日の通勤の電車の中で読み終わってしまいました。
最も特徴的なのは、漢字へのこだわりがすごい!
そしてその漢字を自由自在にページ内に配置する大胆さ!!
さらに終盤に倉坂さんお得意(?)のページの中に仕組まれた文字の規則性もあり、
「あぁ!倉阪ワールドだ」
と言いたくなるような作品でした。
内容はホラーモノで、漢字の持つ意味を状況ごとに使い分けて恐怖を演出しています。
ホラーと言っても内容が訳が分からないので怖さは感じませんし、むしろグロ表現の方が印象に残ります。
作中でも語られていますが、もともと中島敦さんの「文字禍」という作品があって、それにインスパイアされた作品なのかなと思います。
こういった挑戦的な作品は好き嫌いが分かれそうですが、私は倉阪さんの作品というだけで無条件に好きです(汗)。
ただ面白かったかというと・・微妙なところですがね(笑)。
調べてみたら、文字や漢字を取り扱った別の作品は私が知らないだけでいろいろあるようです。
機会があれば他の作家さんのこのような作品を読んでみたいものです。
(個人的評価)
面白さ ☆☆☆
読む時間 ☆
ホラー ☆☆
倉坂ワールド ☆☆☆☆☆