この本はインターネットのオススメのミステリー小説で検索すると検索結果に多く出てくる作品なんですが、読んだあとに嫌な気持ちになるという評判だったので、ちょっと敬遠して買わずにいました。

 

しかしいつも私に誉田哲也さんや乙一さんの本を貸してくれる「読書の先輩」が持っているということで借りて読みました。

 

なお道尾秀介さんの作品は読書の先輩から「背の目(上・下)」を借りて読んでいましたから、2作品目になります。

 

読んだ感想は・・なんて面白いんだ!!こんなことなら早くに読んでおくべきだったと思いました。

 

 

全体的に暗い話であり救いようのない話です。

 

 

主人公のミチオのサイコ野郎具合はなかなかのモノで、頭のいい小学生で、私のイメージとしては、“コナン君のニセモノ”といった感じです。

 

トコお婆さんのアドバイスやミカやS君の会話も全部ミチオの脳内での独り言なので、実際は一人で猫の惨殺事件を解決(?)したり、S君の遺体の発見したことになりますね。

 

その他、この物語の世界にまともな人はおらんのかと言うくらい、微妙にゆがんだ世界観が何とも言えず不快になります。

 

 

岩本先生は正直ドン引きというか、逮捕されてほしい人物ですね。

 

S君もネコ殺しの加害者でまともではないですけど、岩本先生から性的被害を受け、ミチオから死んでと言われたりかわいそうではあります。
精神がイッちゃったお母さんや死体の足の骨を折りたくなる性癖(?)を持つ古瀬のじいさんもヤバいですし。

 

私はミカの正体は人形か犬かと思っていたら、トカゲだったとは!しかもミチオの言うミカ(トカゲ)とお母さんの言うミカ(人形)が別だったとは思いもよりませんでした。

 

なおスミダさんも途中で人間ではないと思っていましたが、まさか百合の花とは・・ミチオの妄想はなんでもアリですね。

 

現在の私の個人的ランキングでお気に入りの4作品に「神様ゲーム」と「向日葵の咲かない夏」が入っています。共通項は「小学生が主人公」「救いようがない暗い話」「微妙に歪んだ世界観」です。

 

別に私はショタではないですし、明るい話のほうが好きですけどね‥理由はよく分かりません。

 

(個人的評価)

 

謎解き         ☆☆☆☆
驚き           ☆☆☆☆
ミチオの気味悪さ ☆☆☆☆☆
面白さ         ☆☆☆☆☆