貸してもらって読んだ本です。
すごくサクサク読めます。
ふだんあまり読書しない中高生向けの作品と思います。

ラスト(オチ)はどうなるんだろうと楽しみに読んだら・・こうきたか(笑)
謎なんてあったもんじゃない!
読者にブン投げる姿勢はある意味すがすがしいです。

ラストで優奈が「ここからが本当の戦いなのかもしれない」と思っていましたが、ぜひその戦いを続編でやってほしいです。

なんたってこの物語のラストまでくるのに7人の命を犠牲にして、すでに何をしてでも生き残る覚悟ができている者ばかりで、しかも今度の相手は初対面の者たちなので、今までの比ではないくらい容赦ない苛酷な戦いになるはず。

言わば地区予選を勝ち抜いて全国大会にきた猛者ですからね。

紹介文にある「人間の本性を剥き出しにした」戦いはこの物語ではなく、続編にこそあるのではないでしょうか。
何しろこの物語では、登場人物は全然本性を剥き出しにはしていません。初めから設定されたキャラのまま死んでいきますから。

しかし続編は部屋のバリエーションや死に方がネタ切れになってくるので難しそうですね。

ふだん解説は読まないのですが、あまりにブン投げたラストなので、どんな解説なのかと読んだら、「舞台は悪夢の中」と言った説明が分かりやすくおもしろかったです。

この物語が仮に優奈の見ている「悪夢の世界」とするならば、リアルを求めてはいけないのは百も承知です。
しかしラストにそろった7人が友一似、竜彦似、翔太似、美紀似が笑えます。
都合がよすぎる!それになぜキャラがかぶらないのか!?だったら生き抜いた人の内訳が友一似が3人、竜彦似が2人でもいいじゃないか!!??

それにひとりだけノーダメージっぽいセクシー美人はどうやって7人を犠牲に進んで来たのか?
すごく気になります。

それにしてもドアDの「D」ってやっぱりDeathやDieやDeadなんでしょうか。
私は読んでる時は一人ずつ減っていく事から減少(Decrease)かなとも思いました。
考えてみるといろんな意味がありそうですね。

夢(Dream)や願い(Desire)を持たせ
ておいて、結局は絶望(Despair)させ深い(Deep)闇(Darkness)に落とす・・全部Dで始まりますから。

【ここから漫画「頭文字(イニシャル)D」のネタバレが入ります。これから頭文字Dを読む予定の方はご注意ください】

なお私の場合ドアDのタイトルを見ると、どうしても「頭文字D」を思い出してしまいます。
頭文字Dに出てくるプロジェクトDの「D」はDriftでもDrivingでもなくDreamだったわけで。

Dと言えばワンピースにもDの一族ってありましたね。

(個人的評価)
読みやすさ ☆☆☆☆☆
死に方   ☆☆☆
登場人物  ☆☆
次回作に期待☆☆☆☆☆