長門市湯本の「南条踊り」は、俵山村(長門市俵山)の在郷武士某らが吉川家の許しを得て習ったものを、さらに湯本村(長門市湯本) の庄屋平川某が、俵山村に「他には絶対伝授しない」と懇望し請文をたてて、赤崎神社の祭礼奉納踊りとして編成し、今につづいて九月十日の祭礼に奉納されているものといわれる。

 しかし、その態様は、吉川氏の故地安芸国新庄の南条踊り、移封地の岩国の南条踊り、そして湯本の南条踊りとではそれぞれちがっていて、新庄から湯本までには次第に華麗さを加えているふうにある。

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