長門ノ浦に勢ぞろいした征討軍がいよいよ出発するに先だち、皇后は勝山字楠乃(下関市)の地で七日七夜、自ら神主となって戦勝を祈願され、壇ノ浦の海神にも海路の平安を祈られたが、このとき住吉明神があらわれ、安曇の磯良という海士を使者として、海神から干珠・満珠の二つの珠を借りるようお告げがあった。

 干珠は思いのままに湖を干すことができ、満珠は自由に潮を満たすことができるという、不思議な宝珠であった。皇后はこの二つの珠を借りうけ、海神の加護によって無事二韓を征伐し、めでた
く長門ノ浦に凱旋することができた。

 海神の好意と加護に深く感謝された皇后は、船団を組んで戦勝祝いの儀式を執り行い、静かに二つの珠を海に沈められた。すると、二つの珠が沈められたあたりの海の上に、見るもあざやかな美しい緑の島が二つぽっかり浮かび上がってきた。これが忌宮神社の飛地境内として、下関市長府の沖合に浮かんでいる二つの小島-陸に近い方が干珠、沖に見えるのが満珠である。

この島は壇ノ浦の戦いで源氏が隠れていたともいわれる島です。
地形図でも手前が干珠、奥が満珠となっていますが、忌宮神社に残る記録では逆になっているようです。
 
イメージ 1
 
周防灘に浮かぶ干珠と満珠。古城山を散策したとき(2010.09.21)に撮った写真です。
このような珠があれば、地球温暖化で海面が上昇して水没の危険がある国を救うことができますね (^O^)
 
イメージ 2