モラトリアムの筈が。


慣らし保育が終わり、職場復帰までの僅かな期間は最高のご褒美だと思う。

スーパーマリオで無敵スターを取ったような気分。


育休中は何をする時でも常に子ども付きで、休日も平日もなく家事育児ワンオペだった。

それ自体もその時しかできない貴重な日々なのだが。


それが、子ども達を保育園へ送ってからお迎えまでの間はランチもゆっくり摂れるし、買い物も行けるし、お昼寝も読書も思うままである。


ところが。


コッコとお蝶さんが交替で風邪をひき、お蝶さんの通院もあり、序でに私も被弾したので今回は殆どそんな日は無い……。


私は身体のメンテもありクリニックに通いまくって少しだけ贅沢なランチを何回か…という感じである。

咳喘息外来、骨折の超音波治療、産後の脱肛治療…全て半日潰れる。


それでもやりたい事、やれる事はやるぞ!とばかりひたすら読書。

買い貯めた書籍代で1万円を超えた。


コッコの時(子ども1人)とはまた違う(心の)復帰準備をしている。



  全てはゼーレのシナリオ通りに。


最近低位鎖肛が発覚したお蝶さんは4末に入院、手術予定だったが夫君の猛反対により延期の可能性大だった。


理由は可哀想だから。

ブジーと浣腸と服薬(便を柔らかくする)で排便コントロールが出来ているから手術は不要!成長したら狭窄は治る!……などと言っていた。


が、主治医は「鎖肛は自然には治りません」「一生このセットを続けることになる」と言った。


私も同意見だが、それを言うと大激怒するし「一旦治療をやめて排便がダメになるか様子を見たい」と言う。

"ダメになった"時に便秘で苦しいのはお蝶さんなのだが。


ならばダメの基準やお試し期間などを予め細かく決めようと提案するとまた感情的になり、挙げ句話し合いの時間すら「自分は忙しい!」と持たないので、作戦を変えることにした。


何となく、手術不可避は夫君も分かっていそうだったので、入院直前の診察日にどんでん返しを狙う事にした。


果して、夫君は主治医に「やっぱり様子をみたい」と言い出した。


主治医は温厚だが、前回は「手術やります」と言ったのに直前でまたウダウダする夫君に流石にイラッとしていた。


そこですかさず「一旦頭を冷やして診療時間内に再度結論を出します」と連れ出した。


ここまで時間的、環境的に追い込んでから「様子をみる」の基準について細かく話し合おうとしたら案の定曖昧なので、畳み込む。


「復帰直後でGWも挟む今なら私も面会などの調整は利く。今回をキャンセルしたら次にいつ手術ができるか分からない。どうする?」

という訳である。

竹野内豊のGoする?を思い出した。


そして最終的に猛反対から不承不承承諾した夫君を携えて再度診察室へ入ったのである。


意地の悪い策略で夫君を嵌めたようなものだが、目的はお蝶さんを早く普通の生活に戻すことなので仕方ない。

私だって本音では手術なんてしたくない。



ただ。第一関門は超えたが、ここから先も大変だ。


お蝶さんの入院予定は約1ヵ月。


その間の面会は殆どが私で、家事やコッコの世話に加えて仕事もあるので相当に目まぐるしくなる。

夫君が最終的に承諾した根底には私に恩を売る事で家事育児ワンオペを押し付けたい思惑があると察する。


夫君は週3-4は休んでお蝶さんに付き添え!それ以外も毎日会わないと可哀想だろう!などと八つ当たりのようなことを言うが、それは無茶苦茶な話である。

そもそも夫君は子ども達を鑑賞するだけで世話は殆どしない。それでもイクメンを自称している。詐称だそれ。


週2-3半日テレワーク+半休で会社と交渉するのが最大限だろう。

そして勿論、夫君には半日とは言わない。コッコのメンタルも心配。


これから4週間、大変だが入院先(へ行ってもやることはないから本当に顔を見るだけ)でお蝶さんとお喋り&読書でもしよう。

術後は暫く抱っこもできない。


まあストレスは極力少なく。お楽しみは局所で見つける。


(流鉄流山線に乗る機会があった。乗り鉄コッコは勿論、自分も乗りたい!と)