今年は人との繋がりを探す年になりそうだ。
年始に社長と面談があった。
中堅の目ぼしい人が何人か呼ばれたようだが、今の社長とは初対面だから恐らく会社が選んだのだろう。
(何故復帰初年度&時短で活躍控えめな自分が呼ばれたのか謎。)
テーマも何も分からないので、いつも上司が代わる度に渡す紙を持参した。
これは「こんな経歴でこんな事が出来ます」を1枚に見やすく纏めたもので、
得意分野の仕事を受注しやすくする為に作ったオリジナルの自己紹介シートだ。
今まで社内営業をしながらやりたい仕事を受注して来たので、何時しかこんなスタイルになった。
色々と楽しくも充実した時間だったが、最後にアドバイスとして言われたのが
「社内の知名度をもっと上げなさい」
だった。
陰キャなのでコソコソしているのがバレたのだろうか。
育休中に会社が人員含めてガラッと変わり、色々リセットされたしな。
でも以前程は時間もエネルギーも割けないので、なかなかにハードルの高いアドバイスだ。
そしてもう一つ衝撃の発言が。
今の会社に入ってから最も長く苦楽を共にして来たメリルさんがサラッと「私、今期で辞める事にしたから」と言った。
メリルさんは「プラダを着た悪魔の」メリル・ストリープが演じた超怖い上司さながらの人で、私はアン・ハサウェイ的な立ち位置だった。
初めは違う部署にいたメリルさんとの仕事に人身御供的な形でアサインされた。
上司が皆怖がっていた為である。
「うわ、この人ニコリともしないし超怖い」「無理難題を言って来てマジきつい」
…と当初は思っていたが、私の仕事ぶりや奇天烈な妄想を評価していただいて今では本音で話せたり御裾分けし合ったりする関係になった。
もう若くもない不惑の私を叱ってくれる有難い存在でもある。
然し元々一匹狼なメリルさんは後期高齢者になるまで好きな分野を仕事にする為にぬるま湯のサラリーマンを辞めて敢えて厳しい環境で勝負するのだと言った。
私も耳順のキャリアを考えてきたけれど、既に耳順を生きる人はより現実的だ。
サラリーマンは気楽な稼業と来たもんだ。
ただし、そこを卒業したら世の中にぽんと放り出される訳だ。
そこでリタイヤするなら良いがその時は65歳で、現代人はそこからの人生が長い。
我々の頃には社会保障的に70歳とか75歳まで働くのが普通になりそうだけど。
メリルさんは「この会社で65歳までやってたら無理。それに見限った」とも宣った。
今後は同世代の女性たち(均等法以前でずっと働いてきた人たち=気力も知力も凄い)と人脈を作ってやっていきたいのだとか。
均等法以前の女性がバリバリ働くのが如何に困難な道だったか…は最近色々な所から聴く。
というか。
あれ、見限られた中に私も入るのか。ちーん。
ただこれは私が産育休に入る前も言っていたから、遅かれ早かれご卒業だった訳だ。
育休復帰から一年ご一緒出来たのは寧ろラッキーだった訳で。
これからもメンターでいてください、と言いつつこれで外に人脈が出来るかも…と次の事を考えてそろばんを弾くなぞ我ながら自己中である。
年末に会ったメンターといい、近くで一緒に仕事をするのも良いが遠くから人脈を提供してくれる存在も有り難いのである。
ギブアンドテイクだから私も何かメリットを提示せねばならんのだが。
話は戻り、メリルさんから言われたこと。
「社内で横の繋がりを持ちなさい」
うーむ。
年末にメンターから言われたのは
「年下と繋がりを持て」
年始に社長から言われたのは
「社内で知名度を上げろ」
そしてメリルさんのお言葉。
皆さん、見透かしたようにヒト関連の課題を出してくる。
これはもう、外に出て社交せよ、という事なのだろう。そうでないと、キャリアが維持できんぞと。
子育てを削る事はしないが、今年はもう少し仕事における社交性をアップしないといけないようだ。
ああ……まあストレスにならない程度に張り切って楽しもう……。