旧作のピアノ曲2曲をIMSLPに掲載しました。


『Lane at sunset』

「夕暮れの小径」が邦題となるでしょう。日暮れに家へと帰るときに通る小径、一日の終わりの安堵感や何かを懐かしむような情感を感じられると思います。
シンプルなメロディーで、右手に臨時記号は出てきません。左手のゆったりした分散和音が彩りを与えます。ギターを爪弾くイメージが良いかと思います。音域もギターのようにDに降りていきません。
音は4分音符だけでゆっくりですが、情感を感じられるように弾くのは難しいかもしれません。テンポを少し揺らしても良いと思います。


『Snow over window』

「窓越しの雪」が邦題となるでしょう。暖かな部屋から眺める雪景色、そんな情景をイメージしてもらえるといいでしょう。
左手はほぼ全曲に渡って同じ和音形態を平行移動させています。10度の開きがあります。手が小さい方はアルペジオにしても遜色はないです。
右手には静謐なメロディーと、雪が煌めきながら降ってくるようなパッセージが対になっています。
中間での転調がほんのりとした暖かさを演出できると良いでしょう。
最後の右手の高音の和音は冒頭メロディー3音をまとめたものです。


2曲ともゆっくりした曲でピアノの醸し出す余韻が効果を現すと思います。それが何か「光」の表現になっているのかなと思いました。

『Lane at sunset』は今回改訂をしてより含蓄のある音楽になったと思います。