「たびら平戸口」から「佐世保」そして「諫早」と南下、島原鉄道へと入った。

次の目的地は「大三東」。「おおみさき」と読む。

ここは海に近い駅である。

列車を降りると目の前に遮るものなく海が見える。

プラットホームは護岸壁と一体化している。


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駅自体は町の中にあり、秘境駅ではない。自転車置場にもたくさんの自転車があり、車の通りもある。しかし駅から見る大村湾の静かな眺めは借景駅として素晴らしい。海との間にフェンスがないのもよい。

この駅から数駅行くと名駅舎のある「南島原」、そして現在の終点「島原外港」となる。以前は「加津佐」まであったが、配線となってしまった。


翌日、肥薩おれんじ鉄道内の海が近い駅「薩摩高城(さつまたき)」も訪れた。


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こちらは駅から海に行く細道があり、ちょっとした探検気分が味わえる。周囲に民家はみえず、秘境駅にもランキングされている。


海が近い駅はいろいろある。面白いもので、海が変わると駅の様相も違う。瀬戸内の「串」、日本海の「青海川」、三陸の「有家」も行ったが、それぞれの風情は海が作り出す情景によって個性がある。すでに述べた「竜ヶ水」もそうだ。

こういった駅の周りの風景に魅力がある「借景駅」は、長く留まっても楽しい。