パリ・デューデリ編 Due Diligence その6 (120) | Across The Border (国境を超えて)

パリ・デューデリ編 Due Diligence その6 (120)

デューディリジェンス(以下DD)業務を開始してから、
MASAはあと半年ほどパリに滞在する事となる。


組織としての本業であるガイド業はスタッフに自治権と権限を委ね、
MASAはこのDD業務を専門的に行った。


このころ、MASAのスタッフとその協力者は30名を超え、
それをMASAが統括していたのである。


MASA:
この時の視点は、ガイドブックなどを参考に行動する事ではなく、
ひたすらに真実を追いかける。


そして、調査対象のバックグランドを調べ、
その先の未来を客観的に予測する。。。
というものでした。


無論、ほとんどの場合、ガイド業と
うまくコラボレーションさせた調査国滞在であり、
これは実にうまく機能していました。


スペイン人投資家筋からのDD依頼は不定期なもだった。

多いときは、月に3回。
少ないときでも最低月1回は依頼があった。


そして、調査範囲は、

■北欧各国
■東欧各国
■ロシア(旧ソ連各国)
■西欧各国
■地中海沿岸のアフリカ各国
■中東各国

などに及び、このためにMASAは多くの国々を
調査のために訪問することになる。




Across The Border (国境を超えて)


MASA:
場合によって、ロシアと中東のそれぞれの国を比較検討
という調査もあり、現地で様々な視点から
客観的な調査を行うという事を諳んじて行きます。。。


必然的にこの分野における人脈も構築されて行き、
以前モナコで紹介された社交界をうまく活用する事にもなりました。


モナコ社交界の話


無論、スタッフの多くがこれら調査対象国からの
留学生であったことが幸いしたのです。


つまり、僕たちの組織は、DDを行うに最も適した人材構成と
業務内容だったと言えます。


日常的に、ディスカッションをしていたことから、
DD調査の土壌となる思考、視点、客観性が養われており、
合わせてガイド業というエンターテイメント性もあったことから
チーム連携が柔軟であったといえた。


調査国と内容が明らかになると、
まずディスカッションDAYでそれを公示して、
スタッフや外部参加者から人脈面、情報面での協力者をつのった。


それらの情報からフォーメーションを組上げて、
次にガイド業とのシナジーを作り出す。


MASA:

これらの工程は僕だけでなく、
参加した皆が楽しみながら行っていました・・・


嬉しい事に、ほとんどが留学生スタッフの出身国、
または関わりのある人脈を有していました。


さらに、ディスカッションDAYへの外部参加者からも
積極的な情報提供や、人材紹介もあり、
より活気づいていました。


調査報告が一定ラインまでまとまると、
それをディスカッションDAYで報告し、
信憑性が薄いと感じられれば、
参加者の誰かが裏を取り、報告書の精度を上げる。


幸い、大学に留学しているスタッフが多かったので、
学術機関からの文献資料も容易に入手できた。


しかも、いろいろな専門性のあるスタッフが
あちこちの大学に在籍して居たため、
あらゆるジャンルの情報入手が可能であった。


MASA:

知的好奇心に目覚めた僕には、
それらの調査、それによって得られた知識というものは、
実に有益で例えるならば
自分自身の活性剤のようなものでした。


おまけに報酬もある。。。

考えられる限り贅沢な環境が整っていたと言えます。


これらを可能にしたのは、何と言っても
優秀な留学生達の存在が大きかった。

もともと非凡で、好奇心が旺盛、
客観性を備え持ち、
その上チームプレーの何たるか?
を彼らは理解していた。


MASA:
彼らに対しても、惜しみなく報酬を提供しました。


留学生は、日々アルバイトの必要性があったものですが、
幸いにして僕たちの組織は順風であり、
一般的なアルバイトの相場より
数倍の報酬を提供する事が可能となっていました。


それがお互いに信用と信頼を生み、
チーム間の結束力を強固なものとしていったのです




Across The Border (国境を超えて)














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いったいMASAがDDでどんな調査をしていたのか・・・
それは大変に興味のある話である。


世界的範囲でのDD業務は、

現在もなおMASAの会社のメイン業務となっている。


そこでは依頼主の匿名性とその内容を守秘するのが
厳しいルールとなっている。
そのため、残念ながら

調査の内容には触れることはでき無い事をご理解下さい。

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