いやぁ、まさか、勝先生と慎太郎に足止めされるなんてな。
朝まで付き合わされるとは思わなかったぜ。

何度も抜け出そうとしたんだが、うまくいかんとは・・・

せっかく、お嬢とふたりきりで過ごせると思ったんだが。


ん?どうした?お嬢。こんな遅くにひとりで危険だぜ?


ああ、お嬢に会うまで忘れていたな。1月3日は、俺が生まれた日だな。
俺たちが生まれた時代は、元旦にみんな歳がひとつ増えるんだが、
お嬢の生まれた時代は生まれたその日にひとりづつ祝うんだったな。


ああ、もちろん嬉しいぜ。今日ももうすぐ終わるってのに、
危険を承知で俺を探してくれたんだろ?

ありがとな、お嬢。なんだか生まれ変わったような気持ちさ。
また、揃いの小物でも持たないか?お嬢の生まれた日には
俺から贈らせてくれ。お嬢の気に入ったものなら、
なんでもかまわないぜ。

俺はお嬢が俺のことを思って一生懸命選んでくれたものなら
なんでも嬉しいぜ。いや、こうして会いに来てくれただけで充分さ。

もう、送るから。
おやすみ、お嬢。ゆっくり休むんだぜ?

また、俺と会ってくれるよな。
楽しみにしてるぜ。